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2022年6月29日

車を買い替えると保険はどうなる?手続きの条件や注意点を解説

車を買い替える場合、車の売買手続きだけでなく、保険の手続きも必要です。

強制加入となる自賠責保険の手続きは、購入時に販売店が代行してくれますが、任意保険の手続きは自分でしなければなりません。

今回は車の買い替え時に発生する、保険の手続きについて解説しています。

忘れずに手続きして、安心・安全なカーライフを送れるようにしましょう。

手続きが必要

自動車保険は車の所有者が契約者となり、車両に対して保険をかける仕組みです。

したがって、車を買い替えたなら対象となる車両が変化するので、保険の手続きが必要になります

もし、車を買い替えたにもかかわらず手続きをしなかった場合、万が一の事故発生時に補償されなくなる場合があるので注意しましょう。

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自賠責保険と任意保険で手続きが異なる

車の保険には、車の所有者全員に加入が義務づけられている自賠責保険と、必要に応じて任意加入する自動車保険があります。

一般的に「自動車保険」というと、後者の任意保険を指しているケースが多いでしょう。

自賠責保険は、事故被害者の救済が目的となっています。

したがって、加害者側のケガや車の損傷、事故相手の所有物を損壊させた場合などの補償は対象外です。

また、事故相手のいない自損事故の補償も、自賠責保険では対応できません。

任意保険では、このような自賠責保険でまかなえない部分が補償できるよう、保険会社各社がさまざまなプランを用意しています。

自賠責保険はその性質から、保険会社を変えても保険料や補償内容は変わりません。

しかし、任意保険は競合との差別化を図って契約者を増やすため、保険料の割引や補償内容などにも違いがあります。

こうした補償内容や仕組みの違いから、自賠責保険と任意保険では車を買い替えた際の手続きにも違いがあるのです。

自賠責保険の手続き

車を買い替える場合、現在の自賠責保険は名義変更または解約して、新しい車で加入し直すことになります。

買い替え時に前の車を売却や下取りに出すなど、譲渡するのであれば車の所有者が変わるので、保険の名義を変更します。

前の車を廃車するのであれば、廃車を証明する書類を添えて解約の手続きをしましょう。

売却や下取りに出した車の保険名義の変更と、新しい車での自賠責保険加入は、基本的に店側が手続きをしてくれます。

しかし、個人間での譲渡の場合は、自身で行わなければなりません。

また廃車する場合の解約手続きは、廃車買取の業者であれば代行してくれるケースもありますが、所有者自身で対応しなければならないこともあります。

なお、自賠責保険の先払いしている期間が残っているなら、残り期間に応じた還付金が受け取れます。

還付金の受け取りは解約手続き終了後に、保険会社から振込まれ、1週間~2週間程度というケースが多いようです。

売却や下取りの場合は、残っている保険期間分の金額を加味して取引するのが一般的です。

ただし、次の条件を満たすのであれば、車両入替として現在の保険を継続させる手続きも可能です。

  • 買い替えた車と以前の車の車種や保険料が変わらない
  • これまでに乗っていた車を廃車にする

買い替えた車の車種や自賠責保険料が以前と同じであるかは、自分で判断せず、保険会社に確認しましょう。

任意保険の手続き

任意保険は解約して加入し直すだけでなく、同じ保険を継続させて対象車両を入替える「車両入替」もできます。

この手続きは、車の購入店側では対応してもらえないので、所有者自身で手続きしなければなりません。

窓口や郵送で書類を提出するほか、最近はインターネットで手続きできる保険会社もあります。

買い替えに合わせて任意保険も加入し直すのか、保険はそのままで車両入替するのかは、新しい車が納車されるまでに決めて手続きを完了させましょう。

車両入替の条件

車の買い替えで任意保険を車両入替するには、次の条件を満たす必要があります。

  • 入れ替え前後の車の所有者が同じ、またはその配偶者や同居親族であること
  • もとの車を廃車や売却、譲渡などで手放すこと
  • 新しい車の車種が自家用8車種であること
  • 猶予期間内に手続きすること

条件の詳細は保険会社ごとに若干違う点もあるので、詳しくは契約中の保険会社に確認しましょう。

自家用8車種には、一般的な普通乗用車やキャンピングカーなどが含まれており、自家用目的の車種であればほとんどが該当するでしょう。
また、任意保険の車両入替には30日間の猶予が設けられています。

猶予期間内で手続きできれば、入れ替え後の車両が保険加入していたものと扱われ、事故発生時に補償が受けられます。

保険の空白ができないように納車日から新しい車が保険対象とっている状態が理想ですが、もしも遅れてしまっても猶予期間内に手続きを済ませましょう。

車両入替をするタイミング

新しい車の納車日が決まったら、納車日から補償対象となる車が切り替わるように手続きを済ませておくのがベストです。

加入中の保険会社へ連絡し、新しい車に入れ替えできるようにしましょう。

もし、車両入替するタイミングを納車日以降にしてしまうと、納車日から車両入替となる日まで新しい車では補償が受けられません。

こうした保険の空白ができないよう、納車日が車両入替日になるよう手続きしましょう。

車両入替に必要なもの

車両入替の手続きでは、次の書類を求められます。

  • 新しい車の車検証
  • 積算走行距離計(オドメーター)の数値

車検証は、新しく保険対象とする車の詳細を確認するために必要です。

もし、新しい車の車検証が手元にない場合は、販売店からコピーを送ってもらうなどして、車検証の記載情報を確認できるようにしましょう。

積算走行距離計は、買い替える前の車と新しい車の両方の数値を申告します。前の車の数値は、下取りや売却の前に控えておきましょう。

新しい車の数値は、新車であれば「0」となりますが、中古車の場合は購入店に確認します。

なお、車両入替で保険料が変化し、前払いしていた保険料の払戻が発生する場合は、振込先の口座情報が必要なケースもあります。

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保険の変更時の注意点

車を買い替えて保険を変更する場合、保険料の変化や等級の引き継ぎに注意しましょう。

違う車種に買い替えると、適用される保険料も変化するケースがあります。

保険等級は引き継ぎ可能ですが、保険の空白があると引き継ぎできなくなるので注意しましょう。

保険料が変わることも

任意保険の保険料は保険会社ごとに異なり、補償内容・範囲だけでなく車種や車の購入金額などによっても変化します。

自賠責保険も車種ごとに保険料が異なり、負担額は一律ではありません

車を買い替えるときは、これまでと違う車種や性能の異なる車を選ぶケースも多いでしょう。

また、任意保険では、環境に配慮していたり、安全性能が高い車であったりすると、保険料が割り引かれる任意保険もあります。

そのため、同じ内容の保険を継続していても、車の買い替えによって保険料が増減することもあります。

車の買い換え時には、その後の維持費として必要な保険料についても理解しておきましょう。

等級は引き継げる

任意保険は保険請求が必要な事故を起こさなければ、1年ごとに等級がアップします。

等級が高いほど保険料が割り引かれ、負担が少なくなるでしょう。

この等級は、車両入替や保険の乗り換えをしても引き継ぎが可能です。

等級を引き継ぐには、所定期間内の保険加入・変更手続きが必要となります。

引き継ぎ可能な期間は保険会社によっても違いますが、前の車の保険終了から新しい車の保険開始までの間が1週間以内としているものが多くなっています。

なお、等級ダウンしている場合も引き継ぎされますが、所定期間が過ぎると等級がリセットされた状態で新しい保険をスタートできるわけではありません。

下がった等級は保険の切り替え時期に関係なく、そのまま継続されます。

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まとめ

自動車保険は車に対してかける保険であるため、車を買い替えたなら対象車両を変更する手続きをしなければなりません。

自賠責保険は買い替えた車の購入店が代行してくれる場合がほとんどですが、任意保険は自身で手続きしなければなりません。

新しい車の納車日が判明したら、その日から対象車両を切り替えられるよう手続きを完了させましょう。

任意保険での車両入替手続きには、新しい車の車検証と積算走行距離計の数値を用意します。

もし、新しい車の車検証が手元に届いていない場合は、販売店からコピーを取り寄せるなどして記載情報を確認できるようにしましょう。

積算走行距離計の数値は、乗り換え前後両方の車の数値が必要です。

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