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2021年9月2日

廃車してもお金が戻ってくるの?還付金を受け取る条件を徹底解説

愛車の維持において、意外と知られていないのが自動車重量税の還付金制度です。

  • 「どのような場合にいつ還付金を受けられるのだろう?」
  • 「還付金はいくらくらいもらえるのだろう?」

この記事をご覧になっているということは、そんな疑問をお持ちではないでしょうか。

たしかに、自動車重量税の還付金制度は「使用済自動車」に限ることなので、すべて把握している人の方が少ないかもしれません。
そこでこの記事では、自動車重量税の還付金制度について詳しく解説します。

自動車重量税とは

自動車重量税とは、車両の重さに応じて支払わなくてはならない税金のことです。

自家用乗用車、軽自動車に関わらず、新車として購入した際の初回登録時や継続車検の際に、次の車検までの税額(2年間もしくは3年間)をまとめて支払わなければなりません。

ただし、軽自動車は車両の重さに関わらず定額です。なお、自動車重量税は国税として扱われ、道路整備に関わる予算として使われています。

自動車重量税の還付金制度とは

自動車リサイクル法に準じ、使用済自動車が解体され、解体を理由に解体届け出または永久抹消登録申請と同時に還付申請が行われた際に、すでに支払っている自動車重量税の残月分が還付される制度です。

還付金を受け取るための条件

まずは還付金受取に必要な条件を解説します。

一時抹消登録または永久抹消登録をしている

一時抹消登録とは、車の登録を一時的に抹消することで、この場合は車の解体申請を行うことはありません。つまり、一時的に登録をしていないことになるだけなので、再び登録さえすれば、またその車を利用することができます。

一方の永久抹消登録とは、今後車を永久に使わないことで、「解体」と「滅失・用途廃止」の2区分に分かれます。「解体」はスクラップのことを指し、車を解体し完全に使用できないようにすることです。

また、「滅失・用途廃止」とは、車が盗難にあう、災害で使用できなくなったなどの場合を指します。

永久抹消登録を行うと、ナンバープレートの返納により車検証もなくなってしまうため、公道を走行することができなくなります。(「用途廃止」の場合、車自体の形は残っていますが、永久抹消登録のため、同様に公道走行はできません)

また、軽自動車の場合は、「返納届け」がこれに該当します。

車検残存期間が1ヶ月以上ある

自動車重量税の還付金を受けるには、上記の一時抹消登録か永久抹消登録のいずれかの手続きに加え、車検残存期間が1ヶ月以上あることが条件となります。

自動車重量税の還付金は、すでに支払いが終わっている自動車重量税から車検残存期間分を分割して戻ってきます。

つまり、「還付金額=すでに支払い済みの自動車重量税×車検残存期間(月単位)÷車検有効期間(月単位)」といった計算式になります。

そのため、車検の残存期間が1ケ月以上ない場合、還付金は支払われないことになってしまいます。例えば、車検残存期間が29日残っていたとしても、1ケ月以上ないため還付対象にはならないのです。

次回車検となる予定月の直前まで車を利用し、車検を通さずに廃車とされる方もいらっしゃいます。しかし、自動車重量税の還付金受け取りを希望する場合は、必ず車検残存期間が1ヶ月以上あることを確認してから廃車手続きを行いましょう。

地方税に滞納がある場合

地方税には住民税、事業税、固定資産税、地方消費税などありますが、こうした地方税に滞納がある場合、自動車重量税の還付を受けられないことがあります。

滞納している場合、還付金は滞納分に充当されてしまうため、申請が受理されないケースもあります。つまり、還付金が地方税の滞納分を相殺し、残金があれば自動車税が還付されますが、還付金が滞納分より少ない場合は還付金がなくなってしまいます。

自動車税も各都道府県の税事務所が納付や還付の受付をしています。こうした税事務所は税の公的機関となるため、生活者一人ひとりの納付状態を管理し把握されています。

そのため、地方税に滞納があるとその補填として自動車重量税の還付額などが回されるため、還付を希望する場合は地方税の滞納がないか事前に確認しておきましょう。

車を譲渡した場合

中古車買取店へ車を売却、また、知人へ車を譲渡する際は、所有者情報を変更登録する手続きが必要になります。

このような名義変更(移転登録)手続きは、抹消登録ではありません。なぜなら、自動車を使用し続けることができるためです。

自動車重量税の納付書が届いた後、支払い期限内に納付を済ませ、年度内に車を譲渡した場合、さらに譲渡先が移転登録手続きだけを行なった場合は、自動車重量税はそのまま継続となり、還付されないので注意しましょう。

一方、使用済自動車が解体され、廃車となって還付金が受け取れるのは自動車重量税だけに限ったことではありません。車検残存期間によっては、自賠責保険料にも還付金を受けられる制度があります。

自賠責保険は車にかかる保険であるため、車を手放しても自賠責保険は解約されず、維持されます。すでに支払いが完了している自賠責保険料は、車の売却価格に上乗せされて還付されるのが一般的です。

還付金額は自賠責保険料の全額ではなく、支払った一部の金額となります。また、保険期間が3か月以上残っていることが還付金を受け取れる基本条件となります。

車を中古車買取店で売却する場合、自賠責保険料が本当に返金されているのかチェックするようにしましょう。

還付金はいつ返ってくるのか

ほとんどの自動車税は、廃車の段階で還付金手続きが自動的に完了となるため、一時抹消登録でも永久抹消登録でも、1〜3カ月で各都道府県の税事務所から「支払通知書」が届きます。

基本的には登録を抹消すれば、自動車重量税の還付金を受け取ることはできますが、還付金受け取りのための委任状提出を必要とする都道府県もあるため、事前に税事務所に確認するようにしましょう。

また、自動車重量税の還付金は自動車を解体する際に「解体申請」を行ない、還付申請書を提出することで受け取ることができます。この解体申請後、還付金を受け取れるまでには約2カ月半程度かかります。

還付金はいくら返ってくるのか

自動車重量税の還付金額は「前払いした税額÷12か月×未経過の月数」で計算することができます。ただし、前払いした金額は車の排気量によって異なるため、計算の際は事前に車の排気量(cc)と税額をweb上のシミュレーションなどで調べておきましょう。

3月以降に廃車したら還付金は出ない

毎年4月にその年度分を前払いするのが自動車税です。年度途中で廃車すると、自動車税の還付が行われます。

月割りにした未経過分が還付されることになりますが、シミュレーション例ですが、4月20日に廃車すると5月から3月までの11か月分が、また9月10日に廃車すると10月から3月までの6か月分、月割りにした額が還付されます。

では、3月以降に廃車した場合、どうなるのでしょうか?

前述のように自動車税還付は月割りのため、3月上旬に廃車しようが3月下旬に廃車しようが、3月分は経過済みといった扱いになります。つまり、3月中に廃車した場合は未経過期間がなくなるため、自動車税の還付は受けられません。

廃車が4月になった時の注意点

普通自動車の場合、廃車手続きを4月に完了させたとしても、翌月5月中旬には自動車税納付書が届きます。これは起点となる4月1日を跨いだからであり、次年度3月まで自動車税を支払う義務が発生してしまったためです。

つまり、自動車納付書が届いた5月中旬に自分は車を所有していなくても、自動車税の支払い義務はあるのです。

このような場合は5月中に1年分の税金を支払い、還付申請も行う必要があります。しかも、還付は抹消手続き完了から2か月ほどかかるため、すぐにお金が戻るわけではありません。

このように、4月に廃車するより自動車税の還付申請が必要ない3月に済ませておいた方が手間も少ないといえるでしょう。

還付金の受け取り方法

自動車重量税の還付金の受け取りには主に以下2つの方法があります。

  • 最寄りのゆうちょ銀行や郵便局に出向く
  • 預貯金口座への振込

ゆうちょ銀行の店舗・郵便局に出向いて受け取る

自宅から最寄りのゆうちょ銀行または郵便局に出向いて還付金を受け取ります。銀行の窓口では「送金支払通知書」が、また郵便局では「振替払出証書」が必要であり、どちらも身分証明書、印鑑を持参しなくてはなりません。

また、車の最終所有者以外である代理人が還付金を受け取る際には、最終所有者本人のサイン、押印がされている委任状の持参も必要となるため、注意しましょう。

預貯金口座に振り込んでもらう

銀行や郵便局窓口に出向くことができない場合、預貯金口座への振込で還付金を受け取ることもできます。この場合、ゆうちょ銀行を含む、全国の金融機関を利用することができます。

運輸支局で廃車手続きの際、振込先の口座を指定すれば口座振替が可能となります。

また、インターネット専用銀行は、特定の銀行を除いて還付金の受け取りができないため、注意しましょう。

まとめ

自動車重量税の還付金は、車を一時抹消登録または永久抹消登録していること、さらに車検残存期間が1ヶ月以上あることがその条件となります。

一方、地方税に滞納がある場合や車を譲渡した場合などは、還付金が受けられないこともあるため注意しましょう。
また、還付金は還付申請書が提出されてから約2カ月半で支払われ、「前払いした税額÷12カ月×未経過の月数」が還付額となります。

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