車検整備/部品

2024年3月28日

車検ではみ出してもいいのはタイヤだけ!基準と危険なタイヤについて解説

愛車をドレスアップしている人のなかには「10mmまでならタイヤがはみ出しても大丈夫」と認識していないでしょうか。

たしかに現在の保安基準では、車検時に10mm未満のはみ出しであれば通るようになっています。

しかし、はみ出してよいのはタイヤ部分のみであり、ホイールや取り付け部品はフェンダー内に収めなければなりません

この記事では、はみ出しタイヤとして引っかかるケースや、その危険性などについて解説しています。タイヤについての保安基準を正しく理解し、車が車検に通る状態にしておきましょう。

10mm未満のタイヤのはみ出しは車検に通る

平成29年(2017年)6月22日に、保安基準が改正されました。それ以前は、フェンダー内にタイヤが収まっていなければ不適切とみなされ、車検に合格できませんでした。

しかし、この改正によって新しい基準では、10mm未満ならはみ出しも許容されるようになっています。

はみ出していいのはタイヤだけ!

保安基準の改正では10mm未満のはみ出しであれば許容されるようになりましたが、あくまでもタイヤに限った話です。

「10mm未満ならはみ出せる」として、安易にタイヤやホイールを交換すると、保安基準に引っかかる可能性があります。ホイールや取り付けナットなどは従来通り、フェンダー内に収めましょう

はみ出しタイヤの細かなルール

自動車技術総合機構審査事務規程には、改正された保安基準について次のような文言があります。

『専ら乗用の用に供する自動車であって、車軸中心を通る鉛直面と車軸中心を通りそれぞれ前方30度、及び後方50度に交わる2平面によりはさまれる範囲の最外側がタイヤとなる部分については、外側方向への突出量が10mm未満の場合には「外側方向に突出していないもの」とみなす。』

引用:国土交通省

つまり、乗用車として使う車で所定範囲の突出が10mm未満であれば、許容されるということです。

ただし、これは所定範囲のタイヤ部分に限定され、ホイールやナットなどの部分は、改正前と同じくフェンダー内に収まっていなければなりません

この改正によってクリアできるようになったのは、扁平タイヤのリムガードやオフロードタイヤのラベリングによる突出です。

以前はこれらもフェンダー内に収める必要がありましたが、10mm未満であれば問題にならなくなりました。

はみ出しタイヤになるケースとは

タイヤやホイールの交換、車高を変えるカスタマイズをすると、はみ出しタイヤとして問題になるケースがあります。

また、チューニングで「ツライチ」にしている場合も起こりやすいので注意しましょう。

ツライチにした場合

タイヤホイールのチューニングで「ツライチ」にしている場合も、はみ出しタイヤの原因です。「ツライチ」とは左右のタイヤ間隔を広くし、ホイールと車体の外側を可能な限りフラットな状態にすることです。

ホイールとフェンダーの面「ツラ」がそろっている状態をさすので、このような名称になっているようです。

「ツライチ」にするとタイヤやホイールを外側に出すので見栄えに変化があるほか、コーナーリングがスムーズになるメリットもあります。

車の見た目や走りにこだわる人にとって「ツライチ」は、重要なポイントでしょう。

しかし、ホイールがフェンダー内に収まらなくなったり、タイヤのはみ出しが起こる可能性があったりするのは要注意です。

車高を変えている場合

見栄えを良くしたり、走行性能をよくするために車高を変える方がいますが、タイヤがはみ出してしまう可能性があるので注意が必要です。

車高を極端に変更するとタイヤを傾けて取り付けることになるのではみ出してしまうパターンが多くなります。

インチアップをした場合

インチアップとは、タイヤの外径を変えずにリム(ホイール)径を大きくして、タイヤを偏平化する(偏平率を下げる)ことを言います。

インチアップを行うことでコーナリング性能やグリップ性能が向上するメリットがありますが、その弊害としてタイヤがはみ出してしまう可能性が高まるのです。

はみ出しタイヤの危険性

はみ出しタイヤには、接触・巻き込み事故や石・水の飛び跳ねによるトラブル、フェンダーとの接触リスクなどがあります。

車をカスタマイズ・ドレスアップをする際は、デメリットや危険性についても理解し、保安基準を満たす内容にしておきましょう。

接触・巻き込み事故

道幅の狭いところでのすれ違いやカーブを曲がる際、タイヤのはみ出しがあると歩行者や自転車との接触・巻き込み事故を起こす可能性が高くなります

わずかなはみ出しであっても、接触や巻き込み時にかかる力を考えると、相手に与える被害は小さなもので済まないでしょう。

重大な過失事故として、車の所有者や運転者が責任を問われる場合もあります。こうしたリスクを避けるため、保安基準を満たすように整備しておきましょう。

石や水が飛び跳ねる

道に落ちている小石や道路にできた水たまり野水など、走行中にはねてしまうことがあります。

車のフェンダーには、このようなときに小石や水が飛び散るのを防ぐ役割もありますが、タイヤがはみ出していると防ぎきれません

飛ばしてしまった小石によって他人にケガをさせたり、ものを破損させたりする事故が起きる可能性もあります。ケガや物品の被害がなくても、跳ねた水によって衣服や持ち物を汚損させるかもしれません。

場合によっては賠償責任を負うケースもあり、トラブルを避けるためにも、はみ出しタイヤの危険性を理解しておきましょう。

フェンダーとの接触

タイヤがフェンダー内に収まっていない状態であると、フェンダーと接触しやすくなります。

走行時にフェンダーが接触すると異音が発生し、タイヤの損傷にも繋がります。損傷したタイヤでの走行は、破裂する恐れもあり危険です。

また、フェンダーとの接触によりタイヤの回転が止まる現象(タイヤロック)によって車がスピンし、事故になる可能性もあります。

このようにフェンダーの接触は、重大な事故に繋がる危険性があるので、安全で快適なカーライフのために気をつけたい点です。

タイヤのはみ出し以外で車検に通らないタイヤ

車を支え、走行時に路面と接する部分であるため、車検時にはタイヤの状態もチェックされます。

車検に通らない原因となるタイヤは、溝の不足やひび割れ、荷重指数の不足、はみ出しなどがあります。

溝がなくなっている

タイヤの溝は、ブレーキ性能や排水に影響するため、安全な走行に欠かせません。すり減って溝のなくなった車は、ブレーキ性能が低下します。

ブレーキをかけてから停止までに長い距離を必要とし、事故の危険性が高まるのです。また、溝がなくなった排水性の悪いタイヤでは、雨の日やぬれた道路の走行時にスリップしやすくなるでしょう。

新品タイヤには約8mmの溝があり、約1.6mmのところまで消耗するとスリップサインが出るようになっています。

スリップサインが出ているタイヤでは公道を走れないので、4つのタイヤのうち1つでもこの状態であると車検に合格できません

なお、スタッドレスタイヤにはスリップサインではなく、プラットホームという印が入っています。プラットホームは、溝が半分以下になると出てくるサインです。

プラットホームが出ていても溝が1.6mm以上あれば車検に合格できます。しかし、スタッドレスタイヤとしての性能が落ちているので、雪道や凍結路を走るのは危険です。

ひび割れがある

走行による消耗や温度変化によるダメージによって、タイヤがひび割れることがあります。

細かなひびやシワのように見える程度の軽微な割れ方であれば問題ありませんが、広範囲にわたって大きく亀裂が入っていたり、割れた部分が深かったりするようなら危険です。

最悪の場合、走行中に破裂して大きな事故を引き起こす恐れがあります。このように、タイヤのひび割れは安全性能に関わるため、状態がひどいと車検に通りません

車に付いている4本のタイヤは、場所によって減り方が異なります。タイヤをローテーションさせ、減り方が均等になるようにすると長持ちさせられます。

安全な走行のためにも、タイヤに大きなひび割れを見つけたら、早急に交換するようにしましょう。

荷重指数が足りない

荷重指数は、タイヤが支えられる最大負荷を示す数値です。

タイヤの大きさが合っていても、荷重指数が足りなくて車検に通らないという場合もあります。

新車購入時は適合するタイヤが使われているので問題ありませんが、タイヤを付け替えるときは、荷重指数をクリアできるか注意しましょう。

また、中古車では以前の持ち主がカスタマイズしていて、タイヤを付け替えていることもあります。中古車の購入時にはこうした点にも注目し、荷重指数が足りずに車検で不合格とならないようにしましょう。

スピードメーターとの誤差が激しすぎる

車検ではスピードメーターが指し示す値と実際の速度の誤差を計算して、それが許容範囲内かどうかをチェックします。この誤差にタイヤが大きく関わっているのです。

スピードメーターはタイヤの回転数から速度を測定します。しかし、タイヤの大きさを変更すると一回転で進む距離が変化するので回転数と一回転で進む距離に差がうまれてきてしまうのです。

従って、タイヤとホイールを変更するときは、計算によってタイヤの外径が純正とほぼ変わらないようにする必要があるのです。

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まとめ

所定範囲内のタイヤ部分であれば、10mm未満のはみ出しは問題ありませんが、ホイールや取り付けナットのはみ出しは認められません。

車検に合格できず、不適切な車両となるため、車のカスタマイズは保安基準を満たす内容にしておきましょう。タイヤのはみ出しは見栄えや運転性能への影響だけでなく、危険をともなうデメリットもあります。

なお、カスタマイズやチューニングによるはみ出しだけでなく、荷重指数の不足や、傷んで溝がなくなっていたり、ひび割れが生じていたりするタイヤも問題となります。

車検を受ける際は、タイヤの取り付け方や状態が問題ないかも確認しておきましょう。

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