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2024年2月29日

車検に納税証明書が不要なのは条件付!再発行手続きや必要書類について

自動車を所有していると、毎年5月に自動車税納付書が届きます。税金を納めるのは所有者の義務なので、期限までに支払わなければなりません。

しかし、自動車税がどのような税金なのか知らないまま支払っている人もいます。それに加えて、自動車税を支払った証である自動車納税証明書についても、何の目的で使われるのか理解していない人も少なくありません。

この記事では、自動車納税証明書の役割ついて解説していきます。

自動車納税証明書とは?

自動車納税証明書の前に、自動車税とはどのようなものか知っておく必要があります。

自動車税とは、自動車の排気量によって課税される税金のことです。例えば、排気量が1L以下では29,500円、あとは0.5L毎に税額が5,000円ずつ引き上げられます。軽自動車の場合は、市町村税のため各自治体によって税額は違いますが、普通車のような区切りはなく、5ナンバーと4ナンバーの違いだけであとは一律です。

自動車税は、5月上旬に自動車税納付書が納税者の元に届けられます。納付期限は6月末で、支払いを怠れば延滞金が発生します。自動車税納付書は、自動車税を納付して、初めて発行される証明書なのです。

自動車税を納めたという大切な証ではありますが、何年分も保管しておく必要はありません。車検期日に直近の自動車納税証明書は必ず保管しておきましょう。

車検には自動車納税証明書が必要?

自動車税は、金融機関の窓口やコンビニ、自動車税事務所へ出向いて支払うのが以前の方法でした。しかし、インターネットの普及により、クレジットカードを使ってネット決済やPayPayを使っての支払いが可能となりました。

それに伴い、各運輸支局や自動車検査登録事務所で納税確認を電子的に行えるようになりました。この電子化により、平成27年4月以降、提出は省略可能です。

一方、軽自動車税は各自治体が納税先となります。納税した自治体から発行されるため、運輸支局や自動車検査登録事務所は管轄外となります。電子化はされていないので、車検の際、付帯していなければ車検を受けることができません。

紛失しないように車検証や自賠責保険などと一緒に保管しておきましょう。

自動車納税証明書を提示しなくてよい条件

電子化により自動車納税証明書を提示しなくてもよくなりましたが、省略するためにはいくつかの条件があります。

それでは、自動車納税証明書が省略できる条件を挙げていきます。

  • 車検が継続検査の時
  • 自動車税が未納となっていない
  • 納税から日数が経過している(2週間以上)

上記の条件を全て満たしていれば、自動車納税証明書の提出は省略できます。しかし、軽自動車や自動二輪車は納税証明書の提出が必須となります。

クレカ決済をしたが証明書が必要になった場合

クレジットカードで自動車税を納税した場合でも、車検の依頼先によっては、納税証明書を提出しなければならない時があります。その場合には、自動車税事務所や、都道府県の税事務所で交付申請をします。

※クレジットカードで決済後、すぐに納税証明書が必要な場合には、納税通知書に記載の納付番号や確認番号を提示することで請求できます。

納税証明書を紛失するとどうなる?

納税証明書は、納税した証として保管しておくべきですが、誤って紛失してしまった場合は、再発行をすることが可能です。

納税証明書の再発行手続きの方法

普通車と軽自動車では、納税証明書の再発行を行う機関が異なります。

それでは、普通車と軽自動車、両車の再発行手続きの方法を見ていきます。

普通車の手続き方法

運輸支局か自動車税管理事務所、都道府県の税事務所に行きます。この時、窓口に行く人が本人か代理人かによって必要なものが変わってきます。

  • 本人が手続きをする場合:車検証、印鑑、本人確認ができる身分証明書
  • 代理人が手続きをする場合:上記以外のものに本人が記入した委任状、もしくは代理人の身分証明書を添付する

納税した場所によって、運輸支局や自動車税管理事務所に納税された通知が届く日数が違います。納税したことを証明する領収書を持参しておきましょう。

軽自動車の手続き方法

軽自動車の場合、住民票のある市町村役場や支所へ行きます。必要なものは普通車と同様です。

普通車、軽自動車ともに自動車納税証明書を再発行料はかかりません。平日9時〜17時の受付のみとなるので、その時間に都合がつかない場合は、郵送での再発行を依頼しましょう。

引越しによる住所変更時にも再発行が必要

引っ越しや住所変更をした際も再発行の手続きををしておきます。車検の際に必要な自動車税納税証明書は、その年の4月1日時点で住所登録をしていた都道府県の証明書が発行されます。

そのため、自動車税の納税期限までに引越しや住所変更などの理由で住所が違う場合は、住所変更する前の住所がある都道府県の自動車納税証明書を請求しましょう。

また、引越しや住所変更をした時は、車検証の住民変更も必須です。

車検以外にも納税証明書が必要になるケース

自動車税は、原則として車の所有者に支払い義務があります。しかし、ローンで購入した場合、所有者はディーラーや自動車販売店となっていることがほとんどです。ローンを完済すれば所有権解除の書類をもらえますが、その際に納税証明書が必要となる場合があります。

また、自動車を乗り換える時に現車を下取りに出す場合、業者は自動車税を納付しているか確認します。自動車納税証明書の提示を求められることがあるので下取りに出す前に書類の確認をしておきましょう。

車の所有権解除手続き

これはマイカーローン完済時に、車検証に記載されている所有者をカーディーラーやローン会社から自分名義にするために行う手続きです。マイカーローンを組んだ場合、購入した方は「使用者」という扱いになります。その際、所有権はカーディーラーやローン会社にあります。
※銀行系のマイカーローンの場合は、購入した方が所有権を持つこともあります。

所有権解除を行うには以下のような手続きをします。
①カーディーラーやローン会社に車検証や印鑑証明、完済証明書などを送る。(納税証明書の原本またはコピーを要求される場合が多いです。)

②カーディーラーやローン会社から所有権解除に必要な書類が返送される。

③運輸支局や軽自動車検査協会で名義変更手続きを行う。

まとめ

今回は、自動車税納付書の必要性や再発行の手続きの仕方について解説してきました。

自動車税は、毎年納税する税金です。納税していないと車検を受けることができません。納税したことを証明するために自動車納税証明書は必須でした。しかし、普通車は運輸支局や自動車検査登録事務所の電子化によって、一定の条件を満たしていれば自動車納税証明書は不要となったのです。

車検の際、自動車納税証明書が不要になったことで、仮になくしても探す手間が省けたと考える人もいますが、車検以外にも必要な時があります。

自分が税金を納めた証として自動車納税証明書は必ず手元に保管しておきましょう。

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