お得に車を購入したいと検討したときに選択肢の一つになるのが中古車です。しかし、
- 「中古車保証にはどのようなものがあるのだろうか?」
- 「はたして中古車保証は必要なのだろうか?」
と疑問や不安をお持ちの方も多いことでしょう。
たしかに、中古車購入後に安心して乗るためには保証についてよく考える必要があります。
そこで当記事では中古車保証の種類やその保証範囲・期間、確認すべきポイントについてを具体的に解説していきます。
目次
保証ありの中古車を選ぶべき理由
中古車購入者の中には「保証は不要」「中古車に保証などついていない」と思っている方も少なくないようですが、中古車保証は非常に重要です。
ここでは保証ありの中古車を選ぶべき理由を一つずつ解説していきます。
故障時のトラブルを防ぐため
中古車購入後は故障など起きた際に業者に依頼するなど自分で修理しなければなりません。
場合によっては修理費用が多額にもなるため、保証はついていた方がよいでしょう。
経年劣化による修理の可能性が高い
車を使用しなくても各種部品は経年劣化します。
経年劣化は販売者側の責任が認められないため、修理費用は購入者負担となってしまいます。
購入後に日々のメンテナンスを行なったとしても経年劣化は避けられないので、保証付きの中古車を選んだ方がよいでしょう。
保証なしの車は何かしら問題があるものが多い
例えば走行距離が80,000~100,000kmを超え年式が10年前の中古車の場合、整備なしや保証対象外となっている可能性が高いといえます。
こうした車は各部品の耐久度があまりなく故障し始める時期のため、保証を付けると部品の無償修理で業者側負担となってしまうからです。
またトラブルが発生しやすい車も保証なしとなっていることが多いため、なぜ保証なしなのか業者によく確認するようにしましょう。
きちんと整備されており、品質が高い可能性が高い
保証期間が長い中古車は販売店が品質に自信がある表れということです。
しかし反面車の品質に自信がなく、トラブル発生の可能性が高い場合は保証が付いていないか保証期間が短くなってしまいます。
また、中古車に保証が付いているのはきちんとした点検整備が行なわれており品質の高さに自信があるからといえます。
中古車の保証の種類
中古車購入の際はどのような種類の保証がその車に付けられているかを知ることが重要になります。
そこでここでは中古車保証を種類別に解説していきます。
中古車販売店の保証
同じ中古車販売でも販売方法で保証範囲も異なり、次の3つに分類することができます。
現状渡しの販売方法の場合
魅力的な安い価格で販売されているものの、整備がされていない状態で購入者に渡されてしまうのが現状渡しです。
販売店が仕入れたままの状態で販売されるため、保証なしが一般的になります。
保証があったとしても保証内容は薄いため、あまりお得になることはありません。
ただし安く購入後、自分でカスタマイズし整備ができる方にはおすすめといえます。
整備渡しの販売方法の場合
保安基準に満たした整備をして販売されているため、品質に問題はないといえます。
日常での使用であれば大丈夫ですが、中には保安基準をギリギリで満たしていて品質が低いものも販売されているため注意が必要です。
先に述べた現状渡しと比較すれば最低限の品質は保証されますが、初期不良やトラブル発生の可能性がないわけではないことも十分理解しておきましょう。
保証付の販売方法の場合
保証付きを謳う中古車でも販売店によって保証内容は異なるため注意が必要です。
例えば新車同様の保証内容の場合もあれば、短期間の保証しか行なわない場合もあります。
また中古車保証は必ず付けられているものではなく、別途オプション代を支払って付ける場合もあります。
そのため欲しい車種が決まっている場合は保証内容をよく販売店に確認するようにしましょう。
新車購入時のメーカー保証
高年式の車の場合は新車購入時のメーカー保証やディーラー保証が継続していることもあり、中古車であっても保証権利を継承することが可能となります。
しかし新車保証を引き継ぐ場合は、保証の継承手続きを行なわなくてはなりません。
保証継承は名義変更後にディーラーで1年点検と同等の点検を受けることで継承されます。
また中古車販売店が保証継承を代行してくれるケースもあるため、購入時はよく確認するようにしましょう。
中古車検索サイトの保証
小さな販売店の場合、オリジナルの保証サービスを提供できないこともあります。
このような場合は中古車検索サイトなどが紹介している保証サービスを活用するとよいでしょう。
保証サービスは各中古車検索サイトによって内容が異なりますが、例えば「最長〇年、000以上の保証項目があります」といった保証サービスを受けることができます。
ただし掲載されている全部のお店や車が対象にはならないため、サービス内容の詳細をしっかりと確認するようにしましょう。
中古車の保証範囲
これまで解説してきた通り保証付きの中古車はおすすめですが、すべての故障に対応はできないため注意が必要です。
ここでは中古車の保証範囲について解説していきます。
一般的に保証範囲に含まれるもの
車にとって「走る」「停車する」「曲がる」は安全面において非常に重要ですが、このような機能を持つ部品に対しては大半の中古車販売店で保証を付けています。
より具体的にいえば
- エンジン
- ブレーキ機構
- ステアリング機構
- トランスミッション
- ブレーキ機構
などが挙げられます。
中古車販売店によって保証対象となる部品は変わるので、欲しい中古車がどのような保証が付いているのか購入前にしっかりと確認しましょう。
基本的に保証範囲に含まれないもの
多くの中古車販売店で保証範囲に含んでいないものとして、エンジンオイルやミッションオイルなどの油脂類が挙げられます。
またボディの一部をぶつけてしまいキズがついたといったような自損事故も保証範囲外になってしまうため、日頃から安全運転を意識しましょう。
以下、保証範囲外の代表的な部品として
- ブレーキパッド
- タイヤ
- ワイパー
- ボディの錆やキズ
などが挙げられます。
中古車の保証期間
中古車の保証について検討する際は、適用範囲だけではなく期間もよく確認しましょう。
保証はいつまでも期限なく有効というわけではなく、期間を過ぎればその後の修理は自費で行なわなければなりません。
そこで、ここでは新車と中古車の保証期間の違いを解説していきます。
新車時の保証期間
新車保証には重要箇所を保証する特別保証と広い範囲に適用される一般保証に分けられ、それぞれ保証期間が違います。
さらにメーカーによっても違いますが、一般的には特別保証が約5年で一般保証が約3年となっています。
また保証期間以外にも走行距離で保証制限があります。
特別保証の場合は10万kmまで、一般保証は6万kmまで保証される場合もあります。な
お一般保証期間は新車購入時に有償でさらに延長させることもでき、1回の延長で2年、最長7年延長可能なメーカーが大半です。
中古車販売店の保証期間
中古車販売店の保証期間は各店舗や加入する保証によっても多種多様です。
例えば国産車は最長で10年保証される販売店でも輸入車は最長で約5年くらいの場合が主流で、車種によって保証期間に違いがあるため注意しましょう。
輸入車の保証期間が短いのは国産車に比べて故障しやすいといわれているためで、さらに販売店によっては保証対象外や保証内容が薄くなるといったケースもあります。
中古車保証でチェックすべき3つのポイント
中古車保証は適用範囲や期間以外にどのようなことに注意して検討すればよいのでしょうか?
最後にチェックすべき3つのポイントについて解説していきます。
新車保証と中古車保証は併用できない時もある
ディーラーや中古車販売店によっては新車保証と中古車保証が併用できず、ディーラー保証である新車保証を優先してほしいといわれる場合もあります。
こうしたケースでは各販売店で行なっているオリジナル保証は利用できないため、購入時はきちんと確認するようにしましょう。
ただし新車保証と中古車保証を併用できるかどうかは利用する販売店によるものなので、こちらも購入前に確認するとよいでしょう。
走行距離の制限がある場合がある
前述の通り保証に走行距離が条件として加わっていることもあるため注意が必要です。
例えば「走行距離5,000km」といった条件は「走行距離が5,000km以上になると保証対象外となってしまう」という意味です。
ただし保証基準はあくまで各ディーラーによって異なるため、販売店によっては走行距離が条件に含まれていないこともあります。
車を購入する際にこうした保証条件に付いてもきちんと確認するようにしましょう。
保証回数に制限がある場合がある
保証を確認する際は2回目以降の保証も適用されるのかどうかチェックしましょう。
というのも保証の回数制限や累積条件金額が設けられているケースもあるためです。
例えば「保証期間内であれば修理の回数に制限は設けていないものの、保証対象部品によって累積上限金額が設けられている」ケースもあります。
一方で「車両本体価格の一定割合以内であれば何回でも修理を受けることができる」といったサービスもあります。
購入時はどのような保証が受けられるのか販売店によく確認しましょう。
まとめ
中古車は故障時のトラブルを防ぐために保証ありのものを選ぶようにしましょう。
保証ありの中古車は整備が行き届いていて品質が高い可能性があるためおすすめです。
中古車保証には中古車販売店の保証や新車購入時のメーカー保証、中古車検索サイトの保証などがあります。
また保証範囲に含まれるものや対象外となるものもあるため、事前によく確認するようにしましょう。
さらに新車時や販売店によって保証期間も異なり各種の保証制限もあるため、注意が必要です。