車にはさまざまな部品が使われています。それ故に、長く乗り続ければ部品の劣化や車両のトラブルが起こってしまうのは仕方のないことです。しかし、故障をするタイミングや故障箇所は、事前に予測できるものとそうでないものがあります。車の故障に慌ててしまい適切な処置ができないと、周囲に迷惑をかけてしまう恐れもあるのです。
この記事では、故障の可能性が高い車の特徴や車を故障をなるべく起こさないためのポイントを解説していきます。
目次
故障の可能性が高い車の特徴(前兆)
車の故障は突然起こる時が多いと思われがちですが、ほとんどのケースが何かしらの前兆があって故障に至ります。しかし「車が走行できる=異常な」と考え少しの異変に気が付かず乗り続ける人も少なくなりません。取り返しのつかない故障を起こす前に故障の可能性が高い車の特徴について把握しておくことが重要です。
それでは、故障の可能性が高い車の特徴を挙げていきます。
車からの異音
車のエンジンをかけた時や運転中、ブレーキをかけた時などにいつもと違う音が聞こえることがあります。しばらくすると音が聞こえなくなるため、気になるほどの音でないと判断しがちですが、この音が故障の前兆となるのです。
異音には、さまざまな音があります。
■ 何かが外れたような音
部品は、劣化していくためうまく噛み合わなくなり、部品が外れたようなカラカラという音が聞こえてきます。これは、エンジンや足廻りなどさまざまな箇所から聞こえますが、すぐに治ることもあり見逃してしまう場合も少なくありません。
■ 部品が擦れるような音
車にはいくつかベアリングが使われていますが、ベアリングの劣化による音が聞こえることがあります。これは走行中に多く、ゴーという低い音が聞こえてきます。
■ 摩擦による異音
ブレーキをかけた時、キーという音を聞こえた経験はありませんか?この音は、ブレーキパッドが減ったことによるベアリングとの摩擦音です。この音がしていて放置するとブレーキが効かない恐れがあります。
上記のような異音の他にも、普段とあきらかに違う音が聞こえた時は要注意です。
車からの異臭
異音の他にも故障の前兆となるのが、普段とは違う臭いです。まず、車から異臭がすることはありません。エンジンをかけた時に焦げたような臭いや排ガスの臭いなどがした場合、配線やマフラー、触媒などの故障が考えられます。
行中の違和感
走行中にハンドルがぶれたり、ブレーキ操作でいつもとは違う停車をした時も故障の前兆となっている場合があります。例えば、タイヤのパンクは徐々に空気が減ることもあるため、異常に気付かず走行している子どもあるのです。
警告灯の点灯
最新の車は、故障箇所を警告灯の点灯で知らせてくれます。警告灯が点灯した場合はすぐに修理が必要です。なかには、警告灯の誤作動という故障の可能性もあるため、警告灯が点灯した時には早めに業者にチェックしてもらいましょう。
車の故障箇所ランキング
異音や異臭など、さまざまな故障の前兆について見てきました。症状によっては、どの部分の故障なのか分かりづらいものもあるため、車の故障しやすい箇所を覚えておくことがポイントです。
それでは、国土交通省の平成28年路上故障の実態調査結果から、クルマの故障箇所ランキングを挙げていきます。
順位 | 故障箇所 | 件数 | 発生件数割合(%) |
---|---|---|---|
1 | 電気装置 | 40.485 | 39.6 |
2 | 走行装置 | 35.054 | 34.3 |
3 | エンジン本体 | 9.207 | 9.0 |
4 | 冷却装置 | 5.349 | 5.2 |
5 | 動力伝達装置 | 4.907 | 4.8 |
6 | 燃料装置 | 2.648 | 2.6 |
7 | 潤滑装置 | 1.650 | 1.6 |
8 | 電子制御装置 | 1.613 | 1.6 |
9 | 制御装置 | 788 | 0.8 |
10 | かじ取り装置 | 564 | 0.6 |
1位と2位の割合が30%と故障の大半を占めています。なかでも電気装置で最も多い故障原因は、バッテリーの劣化、走行装置の故障原因は、タイヤの故障が多くなっています。
車が故障して動かない時の対処方法
それでは、車が故障して動かなくなった時の対処方法について見ていきます。
車道を走行中のケース
走行中、警告灯が点灯したり違和感を感じた時は、安全を確保できる場所へ停車してください。また、異音を聞いた時は、オーディオの音量を消して、どのような異音がしているのか確認して素早く停車しましょう。エンジン付近から煙が出ているような場合は、即停車してください。
路上でエンジンがかからないケース
路上や駐車場でエンジンがかからなくなった場合は、セルモーターが回っているか確認します。回っていれば、バッテリーがあがっている可能性が高いですが、回っていない場合は、セルモーターが故障している可能性もあります。
走行中にしてもエンジン不動でも故障の恐れがある場合は、自己判断で応急処置をするよりも、専門業者に依頼して必要であれば、レッカー移動をしてもらいましょう。最近では、自動車保険にロードサービスが素早い対応が可能です。
車の故障修理どこに依頼できる?
車の故障修理は、ディーラーや整備工場に依頼することができます。
それでは、それぞれのメリットや特徴について見ていきます。
整備工場
整備工場は、車種を問わず修理可能なところが多くディーラーに比べると修理費用を抑えられます。しかし、修理箇所によっては修理完了までかなりの時間を要することもあります。
ディーラー
ディーラーは、自社メーカーの車への知識は特化しています。そのため、故障原因の解明が素早く、交換部品も在庫で置いていることもあるので修理時間がスピーディーです。しかし、修理費用は整備工場に比べると修理費用は高めです。
車を故障リスクを下げるために必要なこと
車の故障は、起こる前に何かしらの前兆があることがわかりました。その前兆に気が付かず走り続けたり、故障したり気付ていてもすぐに修理をしないとさらに悪化して高額な修理費用がかかる恐れもあるのです。
車の故障リスクを下げるためには、日頃からのメンテナンスが重要です。定期的にメンテナンスを行うことで、故障の前兆を早期発見できるので、故障して車が停まる心配もありません。
車のメンテナンスは車検館に
車のメンテナンスは、専門店でも対応してくれます。車検館では、車検だけでなく車のさまざまなメンテナンスも対応しているので、車検と併せて任せることが可能です。
- オイル交換
- ATF交換
- タイヤ&ホイール
- バッテリー
上記のメンテナンス以外にも12ヶ月点検も取り扱っているので、常に車の状態を診断してくれます。車検費用以外のメンテナンスを依頼すると、お金がかかるため躊躇する人もいます。しかし、メンテナンスを怠れば大きな故障だけでは済まされず、最悪の場合、廃車になる可能性もあるのです。
車の故障を回避して快適なカーライフを過ごすためにも、車検館でこまめなメンテナンスを行うことをオススメします。