車検整備/部品

2025年9月30日

車の寿命の判断方法|車を長持ちさせる方法5選

愛車はできるだけ長く安全に使いたいものですが、意外と知られていないのがその寿命です。

  • 「車の寿命ってどのくらいなのだろう?」
  • 「車に寿命が来たら、取るべき行動としてどんな選択肢があるのだろう?」

そんな疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

たしかに、なんとなくの判断だけで車の寿命を判断してしまうと、大きな損につながり後悔してしまうかもしれません。

そこでこの記事では、車の寿命について、その判断方法や長持ちさせる方法など詳しく解説していきます。

一般的な車の寿命

車の寿命は車種や年式、運転の仕方によっても異なりますが、一般的にはどのくらいなのでしょうか?ここでは、購入後の年数や走行距離といった観点から、車の寿命についてを解説していきます。

購入してから13年

一般財団法人自動車検査登録情報協会が発表した最新のデータ(令和6年版)によると、乗用車の平均使用年数は13.32年となっており、以前まで10年が目安とされていた車の寿命は、自動車メーカーの技術向上などにより長期化傾向にあります。(※直近3年はわずかに短期化傾向)

ただし、現在の日本の制度では、新車登録をしてから13年を経過すると、ガソリン車・LPG車の自動車税と自動車重量税がアップ(重課)してしまうため維持費がかさみます。(ディーゼル車は11年経過で自動車税が重課)

車自体はまだまだ乗れる状態であったとしても、税金による維持費といった側面から自動車を手放す方も多いのです。

走行距離10~15万キロ

車の寿命は走行距離から判断することもできます。一般的には10~15万キロが目安といわれています。これは、エンジン寿命が関係しているからです。

10万キロ以上走行すると、エンジン内部にあるタイミングベルトが切れて故障を起こすリスクが高くなってしまいます。エンジンが故障してしまうと、それに付随して他の部品やパーツにも影響が出て故障しやすくなってしまいます。

このような背景があるため、安全面を考慮して10万キロを目安に車を買い替えるのが一般的となっています。

車の寿命の判断方法

購入後の年数や走行距離のほかに車の寿命を判断する方法はないのでしょうか?実は車の部品やパーツの状態からも寿命は判断できます。具体的に詳しく見ていくことにしましょう。

エンジンの故障

車のパーツの中でも最も重要な役割を担っているのがエンジンです。その重要箇所であるエンジンが故障や不具合を起こした際、それを車自体の寿命と見なす方々もたくさんいます。

エンジンの不具合には、例えば「それまで聞いたこともない音がする」「エンジン内部の水やオイルが漏れている」といったことが挙げられます。

こうした不具合の中には、部品交換で対応できこともありますが、本体に異常がある場合はエンジンそのものを交換しなくてはなりません。

メーカーによる部品提供の終了

自動車メーカー側も部品をできるだけ長く供給したいといった考えはあるようですが、工場装着の部品の場合、その車種の生産終了から約10年間で部品提供終了となってしまうのが一般的とされています。(ただし、部品によってはさらに短いものもある)

また、ディーラーが装着したオプション部品などはその車種の生産終了後に部品の製造が終了となってしまうため、あとはディーラーでの在庫で対応することになります。

このように、使うべき部品が提供されなくなった時点で車の寿命となってしまいます。

10年で交換が必要となる部品が壊れたら

10年で交換が必要となる部品には

  • プラグコート
  • タイミングベルト
  • ファンベルト
  • ブレーキホース
  • ラジエターホース
  • ハブベアリング

などが挙げられます。走行中に普段聞くことがないような異音を感じたときなど、迅速に修理や確認を依頼することが重要になります。

ただし、10年というのはあくまで目安であり、場合によってはそれを満たさずして壊れてしまうこともあります。各部品とも、走行距離としては10万kmが目安であるため、日々車を運転される場合は、走行距離も日頃から確認するようにしましょう。

車を長持ちさせる方法

ここまで解説してきたように車や部品、パーツには寿命があるため、もったいないとはいえ手放さなくてはならない時が必ずやってきます。

しかし、車は経済的にも高価なものだけに、限界まで長持ちさせたいものです。ここでは車を長持ちさせる方法について解説していきます。

洗車をする

車のボディの小傷は、付着する泥や砂ぼこりが原因で発生してしまいます。また、汚れや錆の原因となる水分をそのまま放置しておくと、そこから劣化が進んでしまいます。そのため、定期的に洗車を行なうことが車を長持ちさせる秘訣になります。

オイルフィルターをチェックする

オイルフィルターはエンジンオイルに含まれる不純物を取り除き、エンジンの動きをスムーズにしてくれます。そのため、エンジンオイルが効果的に機能するよう定期的に点検し、1年に1度は交換するとよいでしょう。

エンジンオイルを交換する

エンジンが痛み不具合が生じてしまうと交換が必要になるばかりか、安心・安全の走行も難しくなってしまいます。エンジンは高価なため、交換タイミングはイコール車の寿命とも考えられます。車を長持ちさせるためにもエンジンオイルは2、3か月に1度は交換するようにしましょう。

タイヤも4年に一度は交換

タイヤは、走行するたびに少しずつ摩耗し、グリップするための溝も次第に減っていきます。タイヤの溝が減ると車の各部品やパーツにも負担を与えてしまうため、車自体の短寿命にもつながってしまいます。タイヤは4年を目安に交換するようにしましょう。

バッテリーの交換

バッテリーは車のエンジンを稼動させるための非常に重要な部品です。バッテリーの寿命は電装品の数によっても異なりますが、2、3年が一般的とされています。交換をしないと発電部品の故障につながり事故の危険性もあるため、定期的に必ず交換しましょう。

車の寿命が近づいてきたらどうするか

車の寿命が近づいてきた場合、どのようなことをすべきなのでしょうか?ここでは以下に挙げる3つの方法を具体的に詳しく解説していきます。

乗り続けるのも一つの手

車の寿命が近づいてきたとしても、無理に手放す必要はありません。特にこだわりや愛着のある車は手放すのがもったいないのは当然でしょう。

ただし、この場合も安全面を最大限考慮し、維持費はかかるものの、部品やパーツのメンテナンスはしっかり行なう必要があります。

また、海外では日本車がとても人気であるため、長期間乗り続けて国内では下取りされないような状態の車であっても高く売れる可能性はあります。

買取業者に引き取ってもらう

車の寿命が近づいてきても、まだ乗ることができるといった場合は中古車買取業者に引き取ってもらう方法もあります。

この場合、まず査定してもらい、今の車の価値を確認するようにしましょう。カーローンの残債がある場合は、その査定額と相殺を行なう、あるいは新しく買い替える車のローンとまとめて支払うといった方法もあるため、業者に詳しく確認するようにしましょう。

廃車にする

車の登録情報を削除することを廃車といいます。廃車手続きには「一時抹消登録」と「永久抹消登録」があり、一時的に乗らないもしくは今後一切乗ることがないなどの状況によって登録手続きが異なるため注意しましょう。

どちらの手続きにも運輸局への書類提出が必要となるため、廃車を検討する場合は運輸局のホームページや業者に事前に確認するようにしましょう。

まとめ

「車検は通ったから安心」だけでは、愛車は長持ちしません。車を長く、快適に乗り続けるためには、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。

車検館のプロ整備士による点検は、いわば愛車の「健康診断」です。エンジンオイルやブレーキ、消耗品の状態を細かくチェックし、トラブルを未然に防ぎます。

法定点検はもちろん、無料の安全点検も随時受付中!大切な愛車の寿命を延ばすために、ぜひ車検館にお任せください。皆様のご来店をお待ちしております。

まとめ

車の寿命は一般的に購入してから13年、走行距離10~15万キロが目安とされています。

また、エンジンの故障やメーカーの部品提供の終了なども寿命を判断する方法となります。

しかし、車はできるだけ長持ちさせたいもの。洗車をすることで汚れから部品劣化を防ぐ、オイルフィルターをチェックする、エンジンオイルやタイヤ、バッテリーを定期的に交換することなどが車を長持ちさせる方法になります。

そして、それでも車の寿命が近づいてきた場合は、そのまま乗り続ける、買取業者に引き取ってもらう、廃車にするなどを選択肢に入れるようにしましょう。

【初心者でもわかる】この記事のまとめ

「車の寿命」に関してよくある質問を集めました。

車の寿命は一般的にどのくらいですか?

車の寿命には明確な決まりはありませんが、一般的に「10年または走行距離10万km」が一つの目安とされてきました。

ただし、近年の車は耐久性が向上しており、適切なメンテナンスを続ければ15年、20年と乗り続けることも十分可能です。

走行距離が10万kmを超えると車検費用は高くなりますか?

走行距離が伸びると、車検費用が高くなる可能性が高まります。 10万kmを超えると、タイミングベルト(交換が必要な車の場合)やバッテリー、各種ゴム部品、ブレーキ関連の消耗品などが寿命を迎え、交換が必要になるケースが増えるためです。

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