車検整備/部品

2024年10月23日

車のエンジンがかからない!原因と対処法

駐停車の際、突然起きて困るのがエンジントラブルです。

  • 「気が動転して、どうしていいのかわからない」
  • 「エンジントラブルって、どんな原因が考えられるのだろう?」
  • 「自分で対処できない場合、どうすればいいの?」

そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
たしかに、エンジントラブルは頻繁に起きることではないので、予期せぬ際に発生してしまうと、原因が分からずむやみにキーを回し、エンジンをかけてしまいがちです。
そこで当記事では、エンジントラブルの原因や対処法など、具体的に解説していきます。

エンジンがかからない原因と対処法

バッテリー関連の故障

原因

「エンジンをかけようとしても無音」という場合は、バッテリーの不具合が原因であることが多いです。

車のエンジンを動かすためには電気が必要で、ライトやパワーウインドウ、カーステレオなどにも電気が使われています。この電気はバッテリーに蓄えられていますが、使用量がバッテリーの蓄積量を上回ると「バッテリーが上がった」状態になります。

その際、「ブレーキが固い」「音がしない」などの症状が現れ、エンジンがかからない原因となります。バッテリーの寿命は一般的に2〜3年とされています。

対処法

この場合、まずはバッテリーを充電することで解決できる可能性があります。

方法としては、ブースターケーブルを使用して別の車から電力を分けてもらうか、ジャンプスターターを使って一時的に充電するのが一般的です。

しかし、これらの方法で得られる電力は少量のため、エンジンがかかった後は、バッテリーをしっかり充電するために車を一定距離走らせることが必要です。もし頻繁にバッテリー上がりが発生する場合は、バッテリーの寿命が近づいている可能性が高いので、早めに交換を検討しましょう。

ガス欠(燃料不足)

原因

車のエンジンが始動しない理由として、最もシンプルなものはガス欠(燃料切れ)です。燃料タンクにガソリンやディーゼルがほとんど残っていない場合、セルモーターを動かしてもエンジンは始動しません。また、電気自動車の場合は、バッテリーの充電がなくなると同様にエンジンが動かなくなります。

さらに、燃料が少ない状態で傾斜のある場所に駐車すると、燃料タンク内のガソリンが偏り、燃料をうまく供給できずにエンジンがかからないこともあります。これはまれなケースですが、発生することがあります。

対処法

燃料残量警告灯が点灯している場合、タンク内には5~6リットルほどしか燃料が残っておらず、ガス欠が近い状態です。

この状況でエンジンを止めると、次回エンジンをかけようとしても始動しない可能性があるため、警告灯が点灯したらできるだけ早く給油することが重要です。また、坂道に駐車している場合は、車を平坦な場所に移動することでエンジンがかかる場合もあります。

ハンドルロック

原因

エンジンがかかっていない状態でハンドルを動かそうとすると、ハンドルロック機能が作動し、エンジンキーが回らない状態になります。これは盗難防止のために車に備わっている機能です。

対処法

ハンドルロックを解除するには、キーシリンダー車・プッシュスタート車ともに、ハンドルを左右どちらかに軽く操作しながらエンジンを始動します。気づかぬうちに自分でハンドルを操作してロックしてしまうことがありますが、解除方法を知っていれば問題はありません。

セルモーター故障

原因

セルモーターが故障している場合、エンジンを始動する際に「ガガガ」という異音が発生することがあります。これはセルモーター内部のギアや配線が摩耗や破損によって正常に機能していないためです。セルモーターはエンジンを始動させる重要な部品であり、故障するとエンジンがかからなくなることがあります。

対処法

基本的にセルモーターは故障しにくい部分であるため、その場での対処はほとんどできかねます。ロードサービスに連絡して対処してもらいましょう。

一般的にセルモーターの寿命は、使用年数で10年~15年、走行距離で10~15万kmとされているため、長年走行している車は特に、定期的に確認しておくことをおすすめします。

オルタネーターの故障

原因

オルタネーターは、車の発電機にあたる部品です。バッテリーに蓄えられている電気も、このオルタネーターから作られます。オルタネーターが故障してしまうと、発電ができなくなってしまうため、エンジンもかからなくなってしまいます。

対処法

一般的にオルタネーターの寿命は走行距離で10~15万km、最近では改良が進み、20~30万kmでも使用できるものもありますが、頻繁に走行する車は特に普段から点検するようにしましょう

ヒューズの断線

原因

車内の電気系統に過剰な電流が流れると、ヒューズが断線して電装品や部品を保護しますが、ヒューズ自体が異常をきたすこともあります。ヒューズが寿命を迎えたり劣化していると、電装品が作動しなくなり、さらにエンジントラブルの原因になることもあります

対処法

ヒューズには寿命があり、メーカーは一般的に10年を推奨しています。古いヒューズを使い続けている場合は、トラブルを未然に防ぐために全交換を行うことが重要です。定期的な点検と、劣化が見られた場合の早めの交換が推奨されます。

シフト操作ミス

原因

シフトレバーが適切な位置(「P」や「N」)に入っていない場合、エンジンは始動しません。特に自動車の場合、シフトが「D(ドライブ)」や「R(リバース)」に入っていると安全装置が働き、エンジンがかからなくなります。

対処法

シフトレバーが「P」または「N」に正しく入っていることを確認してください。その後、もう一度エンジンを始動してください。もし何度も同じ操作ミスをしてしまう場合は、シフトレバー周辺のセンサーや機械的な問題の可能性も考慮し、ディーラーや修理工場で点検を受けましょう。

スマートキー電池切れ

原因

スマートキーの電池が切れている場合、車両がキーを認識できず、エンジンが始動しないことがあります。スマートキーを使った車は、電波でキーを認識するため、電池の消耗が進むと動作しなくなります。

対処法

まず、スマートキーの電池を交換してください。多くの車は、物理的なキーを使ってドアを開けたり、エンジンを始動させるための方法も用意していますので、取扱説明書を参照して代替の方法を試すこともできます。

交換が難しい場合は、新しい電池を購入して取り替えましょう。

スパークプラグの故障

原因

スパークプラグが故障すると、エンジンが点火できず、始動しません。スパークプラグは、エンジン内で燃料と空気の混合物を点火する役割を果たしており、これが適切に機能しないと、エンジンが動き出すための「火花」が飛ばなくなります。

対処法

スパークプラグを点検し、汚れていたり、損傷している場合は交換する必要があります。

通常、スパークプラグは定期的なメンテナンスの一環として交換が必要ですが、急な故障の場合は早急に交換することをおすすめします。交換には特殊な工具が必要な場合があるため、整備業者にご依頼ください。

オイル不足や粘度の問題

原因

エンジンオイルが不足している、または適切な粘度を保っていない場合、エンジンが十分に潤滑されず、エンジン始動が困難になります。

特に寒冷時、オイルが固くなりエンジンの回転がスムーズにいかないこともあります。

対処法

エンジンオイルの量と状態を確認し、不足している場合は適量を補充しましょう。

また、季節や車の仕様に合った適切なオイルを使用することが大切です。定期的なオイル交換も忘れずに行い、エンジンの寿命を延ばすよう心がけましょう。

それでもエンジンがかからない時はロードサービスを呼ぶ

上記のような、エンジントラブルが考えられる原因を自分で確認しても、車のエンジンがかからない場合はロードサービスを呼びましょう。中には自分だけでは対処できない原因が車に潜んでいることもあるため、JAFや加入している任意保険のロードサービスに連絡した方がよいでしょう。JAFや代表的な任意保険のロードサービスの連絡先は以下のとおりです。(JAFより下はあいうえお順)

エンジントラブルを無くすには?

定期的なメンテナンスをしましょう

車の点検や整備を定期的に受けることで、エンジントラブル回避につながります。さらに、仮にエンジントラブルが発生しても、定期的なメンテナンスはトラブル原因を特定しやすくしてくれます

このような点検整備は、ディーラーやガソリンスタンドでの無料点検がおすすめです。無料点検ではエンジンオイルの量や劣化状態、バッテリーの寿命などを見てもらうことができます。

ブースターケーブルやジャンプスターターを備えておきましょう

バッテリーが上がってしまっても、ブースターケーブルが用意されていれば、周囲の車に助けてもらうことはできます。ブースターケーブルは持っていない車の方が多いため、万が一のトラブルを考えると、日頃から車に載せておくことで安心できます。

また同様に、バッテリーが上がっても自力での対処が可能となるため、モバイルバッテリーのジャンプスターターも備えておくとより安心でしょう

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バッテリー交換

電子キーの電池を備えておきましょう

電子キーの電池は、量販店などで販売されていないものの方が大半なので、もしものエンジントラブルを考え、事前に予備を備えておくと安心できます。

また、電子キーが電池切れになった場合でもエンジンをかけられるようにディーラーに確認、または取扱説明書をよく読むようにしましょう。

ロードサービス契約を済ませておくようにしましょう

エンジントラブルが発生しても、JAFや自動車保険のロードサービスに加入していれば、サポートを受けることができます。ロードサービスは、エンジン状態の確認や修理、レッカー移動など行なってくれるため、加入しておくと突然のトラブルでも安心です

また、加入したロードサービスは連絡先をメモして車の中に保管しておくか、スマホ等に記録しておくと、トラブル時でもスピーディーに救援依頼することができます。

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