車は定期的に洗車をしなければ汚れてしまい、色褪せや錆の原因につながってしまいます。
そんなとき便利なのがガラスコーティングです。しかし、
- 「ガラスコーティングってどんなメリットがあるのだろう?」
- 「ガラスコーティングはどんなことに注意しなければいけないのだろう?」
そんな不安や疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
たしかによく聞くガラスコーティングですが、その実態について詳しく知っている人は少ないかもしれません。
そこで当記事では、ガラスコーティングのメリットやコーティング後の注意点などについて解説します。
目次
ガラスコーティングとは
ガラス成分で被膜を作るコーティングがガラスコーティングです。コーティングの中でも高い耐久性が特徴で、長期間に渡って効果が持続します。
また被膜は硬度が高いため、汚れやキズにも強いといった特徴もあります。
ガラスコーティング以外にも様々な種類がある
コーティングにはガラスコーティング以外のものもあります。ここではワックスやポリマー、フッ素についてそれぞれの特徴やメリットを解説します。
ワックス
ワックスは「油脂コーティング」とも呼ばれ、手軽に自分で施工できる上に費用も安いといったメリットがあります。
またワックスはカルナバ蝋といわれる蝋を原料としているので、艶出し効果にも優れています。
一方で耐久期間が短く(1週間〜2週間程度)塗装面に油の膜が張るため排気ガスなどの油汚れが付きやすいことや、熱で溶けやすく劣化が進みやすいといった特徴もあります。
ポリマー
ポリマーは「樹脂コーティング」とも呼ばれ、耐久期間がワックスよりも長く(6か月〜1年)業者に施工を依頼しても1〜2万円と比較的安価で済ませられる点がメリットといえます。
一方で塗装面にキズが付きやすく汚れが塗装面に固着しやすいといった特徴もあります。また熱による劣化でコーティングが剥がれやすいため、長期間の耐久性は求めることができません。
フッ素
フッ素コーティングはその名の通りフッ素を主成分としたカーコーティングです。
フッ素による膜で車のボディーを保護し、まるで新車のような美しい輝きが出るといったメリットがあります。
またフッ素による被膜は汚れが付きにくいといった効果があるため、日頃のメンテナンスも楽になります。
一方フッ素による被膜はとても柔らかいため、衝撃に弱いといったデメリットもあります。さらにフッ素コーティングには油分も含まれているため経年劣化も起こりやすくなります。
ガラスコーティングのメリットとは
ガラスコーティングには様々なメリットがありますが、主に「持続期間が長い」「洗車が楽になる」「傷からボディーを保護する」「色褪せを防ぐ」「売却時の査定額が上がる」などが挙げられます。
ここではそれぞれのメリットを一つずつ具体的に解説していきます。
持続期間が長い
他のコーティング方法と比べるとガラスコーティングは持続期間が長く、走行環境や保管環境によって平均で3~5年は保護効果が持続されます。
前述したようにワックスコーティングでは持続期間が1〜2週間程度であるため、ガラスコーティングの持続期間は群を抜いて長いといえます。
また1度ガラスコーティングを施工すれば熱に強いため、長期間に渡って強い保護効果が持続するので近年では他のコーティング方法に劣らぬほど人気が高まってきています。
洗車が楽になる
ガラスコーティングを施工するとボディーに付いた水が弾かれます。
ガラスコーティングには撥水と親水の二つの特徴がありますが、撥水の場合はボディーの上で水が水玉となって転がり落ちていきます。一方親水は水玉にはならず、ボディーになじんだ水が落ちていきます。
撥水も親水もボディーに付着した汚れが弾かれた水とともに流れ落ちていくため、洗車が楽になります。
水洗い洗車でも汚れが落ちるので拭き取りも簡単で、洗車時間を短縮化することが可能になります。
傷からボディーを保護する
薄くて強い被膜こそがガラスコーティングの特徴です。
この被膜がボディーの保護膜になってくれるので、キズからボディーを守ってくれます。
例えば走行中に小石が飛んできて、ボディーにキズが付いてしまうことがあります。またボディーに付いた汚れや砂、埃などが原因で洗車の際にキズが付いてしまうこともあります。
さらにドアノブ回りは爪やキーなどの接触によって小さなキズが付きやすくもありますが、ガラスコーティングはこうしたキズを保護してくれます。
色褪せを防ぐ
車は紫外線を浴びると塗装がダメージを受けてしまいます。これは紫外線が塗装の色素の化学的結合を破壊するためであり、これによって色褪せが生じてしまいます。
しかしガラスコーティングを施工した車はコーティング部分が紫外線を受け止めてくれるので、塗装したボディーを保護してくれます。
通常車の塗装は経年劣化しやすいため、ツヤのあるきれいな状態を維持したい場合はガラスコーティングを早めに行なっておくとよいでしょう。
売却時の査定額が上がる
ガラスコーティングを施した車はピカピカでツヤがあり色褪せもしていないため、見た目が美しくなります。
また前述のようにキズからも保護してくれるので、売却時に査定額が上がることもあり得ます。
ガラスコーティングをするかしないかで売却時の評価も異なってくるため、施工した方がお得だといえるでしょう。
車の維持費が馬鹿らしいと感じたら?年間総額や抑えられるポイントを確認
ガラスコーティング後の注意するべきこと
ここまで解説してきたように、ガラスコーティングを施すことで様々なメリットが与えられます。
ではガラスコーティング後にメリットを活かすために注意すべきこととはどのようなことなのでしょうか?
「洗車後の自然乾燥」「ワックスの使用」「車の保管方法」が挙げられますが、具体的に解説します。
洗車後の自然乾燥
ガラスコーティング後の車は水をよく弾くので、洗車後はよく乾燥させましょう。
ただし水道水にはカルシウムやカルキなどのシミがコーティング被膜に付いており、このときにできたシミは通常の洗車では落とすことができません。
そのため自然乾燥させるとシミができやすくなるため、洗車後は水分をきちんと拭き取るようにしましょう。
また雨のたびに水分を拭き取る必要はありませんが、ガラスコーティングの効果を維持させるために早めの洗車を心がけましょう。
ワックスの使用
ガラスコーティングをした後にワックスを使用することは避けましょう。
ガラスコーティングとワックス成分は相性が良くなく、ワックスに含まれている油分がボディーに熱を与えてしまいコーティングの被膜の耐久力を低下させてしまうからです。
またワックスには研磨剤も含まれているため、ガラスコーティングの被膜を傷つけてしまい、本来のツヤ効果をなくしてしまう可能性があります。
車の保管方法
車のボディーには虫の死骸や鳥の糞が付いてしまうこともあります。また季節によっては花粉も付いてしまいます。
屋根のない駐車場などではこのようなことが起こりやすく、車の保管方法に注意しないとコーティング被膜にダメージが生じてしまい撥水効果の低下やコーティング被膜が剥がれてしまうことも起こり得ます。
ボディーに付いた汚れは早めに洗車できれいにした方が、ガラスコーティングの効果は持続できます。
ガソリンスタンドの洗車|手洗いと洗車機の違い・おすすめな人を紹介
まとめ
ガラスコーティングはガラス成分で被膜を作るコーティングのことで「持続期間が長い」「洗車が楽になる」「傷からボディーを保護する」「色褪せを防ぐ」「売却時の査定額が上がる」といったメリットがあります。
またガラスコーティング後はその効果性を持続させるために、水シミの原因となる自然乾燥はしないようにしましょう。さらにワックスの使用は避け、汚れが付いたらすぐに洗車するよう心がけましょう。