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2022年1月4日

タイヤ交換時期の判断方法|費用や長持ちさせるコツも紹介

車の部品の中でタイヤは定期的に交換しないといけない消耗品の一つですが、タイヤ交換の時期がいつなのかよくわからないという方も多いでしょう。

タイヤ交換の大体の目安はありますが、乗り方や駐車場所の環境によってタイヤの劣化ペースは変わるため、一つ一つのタイヤの状態を目視で確認するのが確実です。

この記事ではタイヤ交換時期の判断方法について詳しく解説します。

タイヤ履き替えに適切な時期やタイヤ交換の費用、さらにタイヤを長持ちさせるメンテナンス方法なども紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

タイヤ交換時期の判断方法

まずはタイヤ交換時期を判断する方法について見ていきましょう。

走行距離や年数などの目安とともに、タイヤの溝が十分残っているかどうか目視で確認する方法も紹介します。

走行距離で判断する

タイヤ交換が必要になる走行距離の目安ですが、その前にまずタイヤの溝がどれくらい減ったらタイヤを交換するべきなのか確認しておきましょう。

  • 車検を通すために必要な溝の深さ:1.6mm
  • 雨の日も安全に運転するために必要な溝の深さ:4mm

新品のタイヤの溝は8mm程度で、大体5,000km走行するとタイヤのゴムは1mm減ると想定されています。

そのため理論上は、車検を通すためには32,000km走るごとに、安全運転のためには20,000km走るごとにタイヤ交換の時期が訪れる計算になります。

ただし、タイヤの減り方は乗り方や道路の状態によって全く変わります。

走行距離だけでタイヤの交換時期かどうかは判断できないので気を付けてください。

使用年数で判断する

タイヤの使用年数からもタイヤの交換時期を判断できます。

あまり車を使わない場合、何年経ってもタイヤの溝がしっかり残っていることもありますが、タイヤのゴムは時間の経過とともに弾力性を失ってしまいます。

使い始めてから5年以上経ったタイヤは安全に使えない状態である可能性があり、最悪の場合バーストなど深刻なトラブルを引き起こします。

タイヤの製造年月日はタイヤの側面に4つの数字で表示されていて、例えば「1221」と表示されている場合は「2021年の12週目に製造された」という意味です。

この表示の年月から5年以上過ぎている場合は、タイヤ交換ができる業者でタイヤ状態のチェックを受けるようにしてください。

ひび割れや傷、釘などによる破損で判断する

タイヤにひび割れや傷がある場合や、釘などが刺さって破損している場合もタイヤの交換時期かもしれません。

タイヤの側面にひび割れができている場合はバーストの原因になることがあります。

表面だけがうっすらひび割れている程度では問題ないこともありますが、ゴムの下にあるタイヤコードの層に到達している場合は危険です。

ひびが1mm以上の深さに達していたら、早急にタイヤ交換してください。

傷がある場合や釘がささっている場合も、同様にタイヤが激しく破損するきっかけになることがあります。

早めにメンテナンスや点検を依頼しましょう。

スリップサインで判断する

タイヤ交換の時期を判断するにはタイヤの溝の減り方を日ごろからチェックするのが一番大切です。

一番わかりやすいのはタイヤの溝の減り方が確認できるスリップサインを見ることでしょう。

スリップサインが出ている場合、タイヤの溝は1.6mmまで減っています。

先ほども説明したように1.6mmは法律で定められている最低限のタイヤの溝の深さです。

溝がこれより減ってしまうと車検に通らないうえ、整備不良とみなされ反則金が科される可能性があるので注意してください。

また、安全運転のために必要な溝の深さは最低でも4mm以上と考えられているので、スリップサインが出ていたら早急に交換しましょう。

スリップサインの確認方法

スリップサインはタイヤの溝の間につけられた印で、タイヤの溝が深さ1.6mm以下になったら浮き出るようになっています。

タイヤの側面についている小さい三角の印がスリップサインがある個所の目印なので、三角形のすぐ横にある溝の状態を確認してみてください。

走行中の違和感で判断する

タイヤの状態は乗り心地にも影響するので、走行中に違和感を感じたらタイヤ交換の時期かもしれません。

特にブレーキが効こにくくなったり、雨の日にタイヤが滑る感覚があったりする場合はすぐにタイヤの状態を確認しましょう。

舗装されていない道を走った時のロードノイズが大きくなるのもタイヤが劣化しているサインです。

タイヤ交換の最適なタイミング

劣化によるタイヤ交換だけでなく、夏用タイヤから冬用タイヤへの履き替えるタイミングを知りたい方もいるでしょう。

ここでは夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替えるのに最適な時期を確認します。

夏タイヤからスタッドレスタイヤへ変える場合

夏タイヤからスタッドレスタイヤへ履き替えるのは初雪が降る前、特に新品のスタッドレスタイヤに変える場合はタイヤの表面を慣らすため初雪が降る1か月前を目安に履き替えるようにします。

各地域で初雪が降る時期は過去の気象データで確認できますが、東京は1月上旬、北海道は10月下旬頃になります。

スタッドレスタイヤから夏タイヤへ変える場合

逆にスタッドレスタイヤにから夏タイヤへ変えるのは道路の凍結が起こらなくなった時期です。

これも地域差がありますが、大体各地で桜が咲く時期と知っておきましょう。

その年の天候によってもある程度左右されますが、3〜4月を目安に夏タイヤに変えるようにしてください。

スタッドレスタイヤは雪や凍結には強いものの雨には弱いので、春以降は夏タイヤへ変えることがおすすめです。

タイヤ交換の相場

タイヤ交換の費用は、「タイヤの費用」と「各業者の工賃」と「タイヤ廃棄の費用」の合計です。

業者の工賃は依頼する業者によって大きく変わるため、それぞれの相場を見ておきましょう。

ディーラー

ディーラーでタイヤ交換してもらう際の相場は以下の通りです。

  • タイヤを店舗で購入する場合:タイヤ1つごとに2,000〜8,000円
  • 持ち込みタイヤの場合:タイヤ1つごとに3,000〜12,000円

金額に開きがあるのは、輸入車の場合は特に工賃が高額だからで、国産車の場合はそこまで高くなりません。

それでも他の業者に比べると割高ですがディーラーはサービスも技術力も文句なく、純正タイヤを使ってもらえるという利点があります。

タイヤ交換専門店

タイヤ専門店で交換してもらう場合の相場は以下の通りです。

  • タイヤを店舗で購入する場合:タイヤ1つごとに2,000〜3,000円
  • 持ち込みタイヤの場合:タイヤ1つごとに3,000〜4,500円

タイヤ専門店はタイヤの品揃えが豊富で、タイヤに詳しいスタッフに相談しながら選べるのが魅力です。

工賃もさほど高くありません。

タイヤ交換出張サービス

タイヤ交換出張サービスを利用すると、自宅でタイヤ交換をしてもらうこともできます。

タイヤ交換出張サービスでタイヤも用意してもらう場合と、ネット等で自分で購入したタイヤを使ってもらう場合があります。

  • タイヤを店舗で購入する場合:タイヤ1つごとに1,000〜3,000円
  • 持ち込みタイヤの場合:タイヤ1つごとに1,500〜4,500円

工賃は割安ですが、工賃に加えて5,000円前後の出張料金がかかる業者もあります。

合計費用では他の業者より高くなることもあるので気を付けてください。

カー用品

カー用品店でタイヤ交換する場合の相場は以下の通りです。

  • タイヤを店舗で購入する場合:タイヤ1つごとに1,500〜2,000円
  • 持ち込みタイヤの場合:タイヤ1つごとに2,000〜2,500円

工賃が割安で、なおかつ店舗にタイヤの品揃えも充実しているのがメリットでしょう。

ただし、特に週末は混雑していることが多いので時間に余裕を見ておくようにしてください。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドでタイヤ交換をする場合の相場は以下の通りです。

  • タイヤを店舗で購入する場合:タイヤ1つごとに1,000〜5,000円
  • 持ち込みタイヤの場合:タイヤ1つにごとに2,000〜7,500円

ガソリンスタンドは他の業者より工賃を安く抑えられることが多いですが、置いてあるタイヤの種類が少ないことがデメリットです。

ただし、ガソリンスタンドはどこにでもあるため、急に交換が必要になった場合にも便利でしょう。

タイヤを長持ちさせるメンテナンス

タイヤ交換の費用は高いため、できるだけ長く使いたいですよね。

そこでタイヤを長持ちさせるメンテナンス方法を紹介します。

日頃からタイヤの空気圧を正常に保つ

タイヤの空気圧に問題があるとタイヤに様々な悪影響が出ます。定期的に点検し正常な空気圧を保ちましょう。

空気圧バランスが悪いことによるリスク

タイヤの空気圧が低すぎても高すぎてもタイヤの一部が偏って消耗する原因になります。

空気圧が低すぎると熱でタイヤが破損したり、ブレーキの効きや燃費が悪くなるといったリスクもあります。

逆にタイヤの空気圧が高すぎるとタイヤに傷が入りやすいため、破損やバーストに繋がることもあるので注意してください。

空気圧の測定方法

タイヤの空気圧の測定はガソリンスタンドに依頼したり、セルフのガソリンスタンドにある空気補充用の器機や市販のエアゲージを使って自分で測定することもできます。

ガソリンスタンドではほとんどの場合無料で対応してもらえますが、一部有料の店舗もあるので事前に確認しておくと安心です。

適正な空気圧はマニュアルで確認できる他、ほとんどの場合運転席のドアを開けた際に見える縁や給油口の裏にステッカーで表示されています。

タイヤローテーションで偏摩耗を防ぐ

タイヤローテーションは前輪と後輪のタイヤを入れ替えるメンテナンスです。

例えば、エンジンが前にあるFF車はどうしても前輪に負担がかかるため、前輪と後輪を組み替えることでタイヤの減り方を均一にすることができます。

車種によっては後輪を左右入れ替えて前に付け替えるか、左右入れ替えずにそのまま付け替えるかが変わるため、マニュアルで確認するようにしてください。

ローテーションする目安は走行距離5,000kmで、定期的に行うことでタイヤへのダメージを抑えることにつながります。

紫外線を避けて保管する

タイヤに長時間紫外線が当たると表面が劣化しひび割れができる原因になるため、タイヤを長持ちさせるには紫外線対策も大切です。

屋内や屋根付きの駐車場を選ぶだけでも、紫外線の影響を受けにくくなります。

しかし、どうしても屋根付きの駐車場が確保できない場合もあるでしょう。

その場合は紫外線遮断効果があるボディカバーをタイヤまですっぽり被せてください。

また、履き替えた冬タイヤや夏タイヤを保管する際にも直射日光が当たる場所は避けるようにします。

丁寧な運転を心がける

普段の運転方法もタイヤの消耗に関係します。

整備されている道でも信号や曲がり角が多い都会はどうしてもタイヤの消耗が早くなります。

そのため、余裕を持ったブレーキやハンドル操作など丁寧な運転を心がけることでタイヤの寿命を伸ばせるでしょう。

タイヤワックスは水性ワックスを使用する

タイヤにツヤを与えるためにワックスを使っている場合、ワックスの種類によってはタイヤにダメージを与えてしまうかもしれません。

油性のワックスをタイヤに塗るとタイヤに本来含まれている油性の劣化防止剤と反応し、タイヤの劣化を早めてしまいます。

表面にひび割れができる原因になるため、タイヤのワックスは水性のものを選びましょう。

まとめ

車検を通すために必要なタイヤの溝は1.6mmですが、安全運転のためには4mm以上必要です。

タイヤの溝はもともと8mmほどなので、溝が半分減ったらタイヤ交換の時期ということになります。

またひび割れができていたり前回の交換から5年以上経っている場合も交換が必要な可能性があるので、タイヤ交換を行っている業者に確認するようにしましょう。

タイヤ交換は絶対必要ですが、その費用は決して安くありません。

そのため、タイヤを長持ちさせるためにこの記事で紹介したコツを参考にしてみてください。

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