
メーカーから突然知らされることもあるのが「リコール通知」です。この通知に従わず、車を検査せずにそのままにしておくと、大きな事故を発生させてしまう危険性があります。
そこで今回は、自分の車がリコール対象車の場合、どのようことに注意して車検に出すすべきなのか、その対処方法について具体的に見ていくことにしましょう。
目次
そもそもリコールとは?修理費は無料?
車の設計や製造過程において、部品や構造等に問題が見つかってしまい、走行上必要な保安基準を満たさない際にメーカーからユーザーに通知されるのがリコールです。
メーカーは走行上、危険だと判断される問題を見つけた場合、まず国土交通省に届け出を出し、国土交通大臣にその旨を伝え、その後ユーザーへの通知を行ないます。
こうしたリコール上の問題はメーカー側に責任が伴うため、検査や部品交換などの整備一式はメーカー負担となり、ユーザーは無料になります。
リコール対象車であったとしても、問題が見られて走行上すぐに大きな事故を引き起こしてしまうわけではありませんが、必要な修理をせずにそのままにしておくのは危険性が高まってしまうため、迅速な対応が求められます。
リコール対象車かどうか確認する方法
主には次の3つの方法になります。
メーカーからのハガキによる通知
他メーカー製造の部品による問題、ディーラーで購入した新車、中古車販売店で購入した中古車も通知対象となるため、メーカーよりハガキ通知がきます。
メーカーのwebサイト
どこのメーカーであっても、リコールが発生した場合はwebサイトにも掲載されるため、定期的に確認されることをおすすめします。また、webサイトはハガキ通知より早く情報を得られる場合もあります。
国土交通省のリコール情報サイト
国土交通省の自動車局審査、リコール課のページから確認することができます。また、事故の発生からリコールとなってしまった様々な事例も閲覧することができます。
リコール対象例:タカタ製エアバッグ
有名はリコール対象例がタカタ製エアバッグです。
異常破裂し、金属片が飛散する不具合が発生しているため、平成21年以降、総台数2,106万台でリコール実施しており、特に危険性の高い車両で未改修のものは、車検を通さない措置が講じられています。
現在でも国土交通省からの警告はでていて改修率は100%に達していない状態です。
タカタ製エアバッグのリコール対象で異常破裂する危険性が高い未改修車両については、平成30年5月より、車検で通さない特例措置を講じることにいたしましたので、早急に改修措置を受けてください。
リコールが出ている車で未改修でも車検は可能?
メーカーからリコール通知が出されている車で未改修であったとしても、車検に出すことは可能です。ただし、民間の車検代行業者がリコール通知された部品等を改修することは不可能です。
あくまでメーカー側がリコール車の回収や修理を行ない、それに伴う費用も負担するからです。
そのため、リコール該当箇所の改修は、車検代行業者からメーカーのディーラーに委託する形で行なわれます。その際、車検代行業者から手数料を請求されてしまうこともあるため、事前にその有無を確認した方がよいでしょう。
また、リコール対象車を車検に出す場合、リコール箇所の改修に関わる時間も費やされるため、あわせて全体の修理、車検にどのくらいの日数がかかるか確認することをおすすめします。
リコール箇所が車検検査該当項目に含まれるかどうか
車検の際、国土交通省が定めている安全基準を満たしているのか「車検検査該当項目」に照合しながら検査を実施するため、検査該当項目がリコール対象となっている場合は、車検に通らない場合もあります。
その車検検査該当項目ですが、
- ブレーキ
- スピードメーター
- ヘッドライト
- ブレーキランプ
- ウインカー
などが該当します。また、前述の事例で挙げたタカタ製エアバッグの場合、搭載車両で未改修の車両は平成30年5月1日から国土交通省で施行されている特別措置によって、車検を通せなくなっています。
リコール車検非対応の場合の対処方法
リコール対象箇所の未改修のために、車検に出しても通らない場合はあります。このような車検非対応の場合はまず、車検の前にリコール対象箇所を修理しなければなりません。
リコール対象箇所の修理は自分でメーカー系列のディーラーに依頼しますが、どこの地域にあるディーラーでも修理対処は行なえるので、自宅から一番近いディーラーにお願いするのがよいでしょう。
また、その際はメーカーから送られてきたリコール通知ハガキを持参するなどして、自分の車がリコール対象になっていることをディーラーに伝えることで修理してもらえます。
修理に要する時間は当日で終了とは限らないため、事前にどのくらい時間がかかるか確認するようにしましょう。
リコールと車検は同時に行えるのか?
リコール箇所の修理と車検を同時進行で行なうことはありません。
ディーラーはリコール箇所の修理と車検を両方扱うことはできますが、車検の前にまずリコール対象部分の修理を行なってから車検整備を行ないます。
しかし、整備工場ではリコール箇所の修理はできないため、まずディーラーに依頼してリコール箇所の修理を終え、整備工場に車検を依頼するといった流れになります。
車検を依頼するのがディーラーとつながりのある整備工場だったとしても、リコールと車検を同時進行することはなく、まずリコール箇所の修理をしてから車検を行なうのが一般的な流れとなります。
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まとめ
いかがでしたか。今回見てきたことをポイントとして整理していきましょう。
- リコールは、車の設計や製造過程において、部品や構造等に問題が見つかり、走行上必要な保安基準を満たさない際にメーカーからユーザーに通知されること
- 修理費はどんな車種であってもメーカー負担となるため無料
- リコールが出ている車で未改修でも車検は可能な場合がある
- リコール箇所が車検検査該当項目に当たる場合は車検に通らないことがある
- リコール箇所の修理と車検を同時に行なうことはない
このように、リコール対象となった場合、車検を通すためには手順があるため、まずはディーラーに相談されることをおすすめします。
ただ、基本的にディーラー車検は費用が高い傾向にございますので、安く・早く車検を終わらせたいと考えている方は、「車検館」の予約を検討してみてください。