新しく車を購入する際にカーローンの利用を考えている方は多いでしょう。
カーローンはディーラーローンより金利が低いので、自動車購入のトータル費用を抑えることができます。
ただ金利が低い分審査は厳しい傾向にあり、審査に通るかどうか不安に感じることもあるでしょう。
ここではカーローンの審査について、審査の基準や審査の流れさらに審査に通りやすくするためにできる対策などを詳しく紹介していきます。
目次
カーローンの審査基準とは
カーローンは誰でも借りられるわけでなく、まず審査を受けて銀行などの金融機関に返済能力があると認められる必要があります。
審査で最も重点的にみられるのは年収、職業、勤続年数、信用情報の4点です。
年収
年収と年間の返済金額のバランスは、現実的な返済計画かどうかを見るうえで大きな判断基準になります。
カーローンの中にはある一定以上の年収があることを融資の条件にあげているものが多いです。
規約にはっきりと最低年収が記載されている場合はその金額通りですが、条件にはっきり記載されていなかったとしても一般的にカーローンの審査に通る年収は200万円以上が目安となっています。
中には200万円より多い年収が条件になっている商品もあるので、審査を申し込む前に調べておいてください。
また年収だけでなく年収に対する借入金額の割合も重要です。借り入れできる金額の上限は年収によって変わり、大体年収の30%から40%が目安です。
年収が200万円以下の場合は審査に通るのが難しくなります。
年収は多くても年収に対してあまりに高額な融資を申し込んだ場合も審査に落ちる可能性が高いです。
職業
カーローンは返済が年単位になることもあるため、申し込み者の職業も確認されます。
公務員や上場企業の正社員だと安定しているため、継続的な返済が可能だとみなされます。
ただ絶対正社員でないといけないのかというと、そんなわけではありません。
アルバイトやパートでも同じ職場に長く勤務し安定して一定以上の収入を得ている場合は審査に通る可能性もあります。
保証人をつけたり借入金額を少なくするなどの工夫をすることで、さらに審査に通りやすくなるでしょう。
勤続年数
審査では職業とともに勤続年数も確認されます。
なぜ勤続年数を見るのか不思議に感じた方もいるかもしれませんが、それは例えば勤続5年以上か勤続1年未満かでは信用度が変わるからです。
同じ職場で長く勤めている場合はより安定しているとみなされ、長期の返済計画でも問題ないとみなされます。
勤続年数が1年未満の場合は審査に通るのが難しいので気を付けてください。
はっきりと利用の条件に最低勤続年数を明記しているカーローンもあります。
信用情報
カーローンの審査だけでなくローンや貸し付けの審査で必ず確認されるのが信用情報です。
個人のローンやクレジットカードへの申し込みや返済状況などが登録されているのが信用情報で、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターの3つの組織で管理されています。
信用情報を見る目的は過去の支払いの滞納や債務整理といったいわゆる事故情報が登録されていないかどうか確認するためです。
もし重大な事故情報があった場合はカーローンの審査に通りません。
事故情報は一度滞納などがあればずっと記載され続けるわけではなく、一定期間が過ぎると回復します。
滞納などでは5年、自己破産などでは7年から10年ほど経つと事故情報が消されるので、その後ならカーローンの審査に通る可能性があります。
過去に気になることがあった場合は、ローンの申込前に一度自分の信用情報を確認するようにしてください。
カーローンの審査の流れ
カーローンの審査を申し込むのは複雑なのではと思うかもしれませんがそんなことはありません。
ここで大まかな流れを確認しておきましょう。
申し込みから契約までの流れ
申し込みの前に必要なのは、見積もりをとるなどして車の購入に必要な金額をはっきりさせることです。
購入金額が審査に出した金額より高くなると、審査をやり直すことになるかもしれません。
1.仮申し込み
カーローンの審査は仮審査と本審査の2段階で行われることが多いですが、仮審査を行わない金融機関もあります。
仮審査に落ちた場合は本審査に進めないので気を付けてください。
まず仮審査の申し込みですが、金融機関のHPからできる場合も多いですし、店舗に出向いて申し込むことも可能です。
申し込みの際に申告するのは次のような内容になります。
- 氏名や生年月日それに住所や連絡先などの個人情報
- 家族構成
- 年収
- 職業
- 勤続年数
- 勤務先の情報
- 借り入れを希望する金額
- もし他にローンや借金がある場合はその金額
2.仮審査
仮審査は金融機関内で行われる簡単な審査で、仮申し込みで提出した内容に間違いがないかや年収と借入金額のバランスに無理がないかなどをチェックされます。
この段階では信用調査は行われない場合が多いですが、絶対ではありません。
申し込み時に申告した内容に嘘があると絶対審査に通らないので、正直に真実を申告するようにしてください。
仮審査は基本的に複数度時に申し込んでも、本審査に影響することはありません。
3.仮審査結果の連絡
仮審査が終了したら、審査結果を伝える連絡が来ます。
仮審査は本審査より早く結果が出ることがほとんどで大体1営業日から3営業日には結果がわかるのが一般的ですし、なかには当日審査結果が出ることもあります。
4.本申込み
仮審査に通ったら次は本審査の申し込みに進みます。
本申し込みは仮審査と違い、複数の金融機関に同時に申し込んでしまうと多重申し込みで審査に悪影響が出ます。
本申し込みではいくつかの書類を準備して提出する必要があります。
仮審査には有効期限があるので、必ずその期間内に申し込むようにしてください。
5.本審査
本審査では提出書類を元に個人情報を確認されるのに加え、信用情報の照会も行われます。
信用情報に問題があれば返済能力がないとみなされ、仮審査に通っていても融資不可になる可能性があります。
本審査では融資可能かどうかだけでなく、借り入れ可能な金額や返済期間さらに適用される金利なども決められます。
6.本契約
本審査に通ったら本契約に進みます。
本審査の結果が出るまでには1週間から2週間かかるのが一般的なので、余裕をもって審査を受ける必要があります。
契約が完了してから間もなく指定した口座に借入金が振り込まれます。
基本的にカーローンを組んだ金融機関の口座が必要になるので事前に準備しておいてください。
振り込まれたのを確認してからディーラーなどに出向き、車の購入金額を支払います。
申し込み時に必要な書類
カーローンの本審査の申し込みに必要な書類はこちらの4点です。
- 本人確認書類
- 収入を証明する書類
- 資金使途確認書類
- 支払済確認書類
本人確認書類は申し込み者本人かどうか確認できる書類で、マイナンバーカードや運転免許書それにパスポートなどがこれにあたります。
収入を証明する書類は申告した年収と実際の年収に差異がないか確認するためのものです。
会社員の方だと源泉徴収票や所得証明書、自営業や個人事業主の方だと確定申告書や納税申告書を用意してください。
資金使途確認書類は車の購入にかかる金額がわかる書類のことで、見積書や売買契約書のことです。
ローン申込者の氏名や車の正確な金額、それに販売店の名前がはっきりと書かれている物しか使えません。
支払済確認書類はカーローンの審査が下りて契約した後に提出を求められることがあります。
カーローンの支払いを予定通り行ったことを確認できる領収書等の書類が必要です。
審査に通りやすくなるポイント3選
ここまでカーローンの審査基準などを見てきて、審査に通るかどうか不安に感じている方も多いでしょう。
ここでは申し込み前に確認しておきたい、審査に通りやすくなるポイントを3つ紹介します。
審査前の転職を避ける
審査基準でも上げたようにカーローンの審査では勤続年数が重視されます。
もし車の買い替えと同時期に転職を考えていたとしても、審査の直前に転職してしまうのは避けましょう。
またあまりないとは思いますがカーローンを申し込んだ直後結果が出る前に転職するのもNGです。
カーローンの審査では在籍確認されることがあるので、在籍確認時に転職していなかったとなれば審査に相当な悪影響を及ぼします。
頭金を用意する
年収に対して借りられる金額の条件が変わると説明しましたが、これ以上の金額の車を購入したいと考える方もいるでしょう。
この場合は頭金を用意して、借り入れの金額を少なくすると審査に通りやすくなります。
頭金を用意することはカーローン借り入れ後の返済や利息の負担を軽減することにもなり、無理なく返済を続けていくことにもつながるでしょう。
他のローンを完済する
いくら年収が高くてもカーローン以外のローンをたくさん抱えている場合も審査に不利に働きますし、借り入れできる限度額が少なくなることもあります。
もし他にも借入金がある場合は、カーローン申し込み前にできるだけ完済しておくようにしたいです。
カードローンや消費者金融への借り入れだけでなく、クレジットカードのリボ払いや奨学金さらに携帯電話の分割払いも借り入れとみなされるので注意してください。
まとめ
ディーラーのローンより金利が安い傾向のカーローンですが、その分審査は厳しくなります。
年収や勤続年数それに信用情報によっては審査に通らないこともありますが、基本条件さえクリアしていれば融資が見込めます。
仮審査の場合は複数申し込んでも問題ありません。
ここで紹介した審査に通りやすくなるポイントを確認しながら、まずは仮審査に申し込んでみるようにしてください。