その他

2021年10月1日

車のエアコンが効かない!?原因や対処法さらに修理の相場を解説

暑い夏や寒い冬も車を快適に利用できるのはエアコンの力が大きいです。

もしエアコンが効かなかったら不快なだけではなく熱中症など体調不良になる恐れもあります。

エアコンの不調はできるだけ早く解消したいですが、不調の原因がわかない方もいるでしょう。

そこでこの記事では、車のエアコンが効かなくなる原因や対処法、修理をできる場所などを詳しく紹介します。

車のエアコンが効かなくなる9つの原因

車のエアコンが効かないといっても、その原因は様々です。

フィルターをきれいにすればいいだけのこともありますし、部品の故障で修理が必要になる場合もあります。ここではエアコンが不調になる主な原因を9つ紹介します。

エアコンフィルターの目詰まり

エアコンは一応作動しているものの前より効きが悪くなった場合は、フィルターにほこりが溜まるなど汚れている可能性があります。

フィルターが目詰まりを起こすと空気がうまく通りません。フィルターは比較的簡単に掃除や交換ができます。

エアコンガスの不足

エアコンガスの量が減ると冷たい空気を作り出せなくなります。

エアコンガスは密閉されているためあまり減ることはないですが、長く乗っていると振動などが重なって少しずつ外に漏れていくことがあります。

また故障が原因でガスが漏れている場合もあります。

コンプレッサーの故障

エアコンはエアコンガスをコンプレッサーで圧縮することで冷気を作り出しています。

エアコンガスは圧縮すると液体になりますが、その時に空気が冷やされるからです。そのためコンプレッサーが不調だとエアコンから冷たい空気が出なくなります。

冷却水の不足

車のエアコンの暖房が効かない場合はエンジンの冷却水が不足している可能性があります。

暖房のあたたかい風は冷却水がエンジンによって温められるのを利用して作られるためです。

エンジンの冷却水が不足するとエンジンにも不調が出る可能性があります。

サーミスタの故障

車内やエアコンの風の温度はサーミスタというセンサーで調整されています。

サーミスタが壊れると正確な温度がわからなくなり、エアコンで設定した通りの温度調整ができなくなります。

サーボモーターの故障

サーボモーターはエアコンの風の温度調整をする機器です。

サーボモーターの中で冷風と温風をまぜて設定どおりの温度の風にしますが、ここに不調が出ると上手い割合で空気が混ざらずエアコンの設定と違う温度の風が出てきてしまいます。

ヒューズが切れている

車種によってはエアコンのヒューズがついていますが、ヒューズが切れるとエアコンが作動しません。

ヒューズの位置は車の説明書を見ればすぐわかるので、切れたヒューズを新しいものや予備の物に取り換えるのは難しくありません。

しかし、車の電気系統にトラブルが発生している可能性があるので何度も連続して切れるようならメンテナンスが必要です。

リレーの故障

電源を制御するリレーが故障した場合、電流が流れずエアコンのコンプレッサーが動きません。リレーも車種によってついているかどうか変わります。

サーモスタットの故障

サーモスタットはエンジンの冷却水の流れをコントロールする弁のようなものです。サーモスタットが故障すると冷却水の循環が止まらなくなり水が温まらないため、暖房が使えなくなります。

故障かどうかを調べる5つの方法

車のエアコンの効き方は外気温やエンジンの回転数など外的要因にも左右されやすいです。

故障しているのか外が熱すぎてなかなか冷えないのか、故障かどうかの見極め方を紹介します。

内気循環にして風量を最大にする

車は車内に外気を入れてる外気導入と車内の空気だけを循環する内気循環を切り換えながら温度調節しますが、内気循環の方が早く涼しくなります。

古い車だと自動では切り替わらず手動で切り替えないといけないことがあるので、該当する場合は内気循環になっていることを確認してからエアコンの風量を最大にしてください。

外の空気を遮断した状態でもぬるい風しか感じなければ、エアコンがうまく作動していないと考えられます。

最低温度にして冷えるか確認する

冷房が効かない場合は内気循環させる時にエアコンの温度を一番低く設定してください。

車内温度が高いとすぐには涼しくなりませんが、しばらく待っても全く冷風を感じない場合は故障している可能性が高くなります。

渋滞時はエンジンの回転数を上げる

渋滞中はエンジンの回転数が下がるためどうしても車のエアコンが効きにくくなります。

渋滞中急にエアコンの効きが悪くなったと感じたら、エンジンの回転数を2000くらいまで上げるようにしてください。これでエアコンの効きが元に戻るなら故障ではありません。

フィルターの掃除・交換

フィルターの掃除をして車のエアコンの不調が改善される場合も故障ではありません。

フィルターはグローブボックスの裏側についていることが多く、説明書の指示に従いながら自分でチェックしたり交換することもできます。

軽く汚れている程度ならきれいに洗ったうえでまた使うこともできますが、1年以上経っているなら買い替えも検討してください。

エアコンガスを補充する

年月を経てエアコンガスが減ってきている場合はエアコンガスを補充が必要になります。

アイドリングにした状態でエアコンを最大風量でつけるとエアコンガスが不足しているか自分で確認できます。

この状態でエンジンルームのサイドガラスに泡が立っている場合はエアコンガスが足りていません。

またガス漏れが酷い場合はその原因を修理する必要があります。

エアコン修理にかかる費用相場

カーエアコンの不調はプロによる修理が必要になるケースが多いです。冷房と暖房の修理に必要な目安の費用を見ておきましょう。

冷房修理

車の冷房修理といっても、不調の場所や必要な処置により値段は大きく変わります。

エアコンガスの補充のみ エアコンガス3,000〜5,000円
エアコンガスが漏れている

エアコンガス3,000〜5,000円

修理費用2〜5万円

コンプレッサーの交換 5〜10万円
ファンモーターの交換 3〜5万円

エアコンガスの補充だけならさほど費用は掛かりませんが、修理や交換が必要な場合は高額な費用がかかります。

コンプレッサーは交換ではなく修理ができる場合は、もう少し費用を抑えられるでしょう。

暖房修理

次に車の暖房の修理にかかる費用はどうなっているのでしょうか。

冷却水の交換 3,000〜5,000円
サーモスタットの交換 1万円前後
ファンモーターの交換 3〜5万円

車の暖房の不調を放置しているとエンジンの不調に繋がります。

エンジンがオーバーヒートした場合はさらに高額な修理費用が必要になります。

場合によっては廃車になることもあるため、暖房が効かないと感じたら早めに点検や修理をするようにしたいです。

エアコンを長持ちさせる4つの方法

車のエアコンの修理には少なくない費用がかかることがわかりました。

ただ故障してしまう前に日々少し気を付けているだけで、エアコンの不調を防げるかもしれません。ここではエアコンを長持ちさせる方法を紹介します。

フィルターの定期的なメンテナンス

車のエアコンのフィルターは車内に花粉やほこりが入るのを防いでくれる代わりにとても汚れやすいです。

1年が交換の目安ですが部品代は3,000円前後、もし業者に依頼しても5,000円程度で交換できます。

フィルターの状態はエアコンの効きにダイレクトに関係します。

エアコンをつけた際に臭いが気になるならフィルターが汚れているサインなので、交換してから1年経っていない場合も洗浄するなどメンテナンスを行いましょう。

走り出してしばらくしてからエアコンをつける

真夏の暑い時期は駐車してある車の車内だけでなくエンジンルームも高温になっています。

エアコンガスは外気の温度が上がると膨張するため、この状態でエアコンのスイッチを入れると圧が高まりすぎて機器が破損しガスが漏れ出ることがあります。

車をしばらく走らせるとエンジンルームの温度が下がるので、特に車を買ってから年数が経っている場合はエンジンをかけてすぐではなく、少し時間を置いてからエアコンをつけるようにしたいです。

信号待ちなどエンジンの回転数が低い時につけるとより安心です。

駐車する10分前にはエアコンを消す

車でエアコンを長い時間使っているとエバポレーターに水滴が付いたり結露することがあります。

旧式の車の場合特にエバポレーターにホコリが付きやすく、そこに水滴まで加わることで長時間放置すると錆びたり穴が開いたりする原因になります。

こうなるとエアコンの効きが悪くなり、最悪の場合修理や交換が必要です。冷房を使っている場合は目的地に着く10分程前にエアコンを消し、送風だけにきりかえましょう。

水滴や結露が乾きエバポレーターへのダメージを防ぐことができます。

エアコンは1ヶ月に1回は使用する

車のエアコンのコンプレッサーは動きをスムーズにするための潤滑油が使われています。

ただ冬の間などエアコンを使わない期間が長くなるとコンプレッサー内が潤滑油不足になり、エアコンを入れた時にコンプレッサーにダメージを与えてしまいます。

潤滑油不足が1度起こっただけで即故障にはなりませんが、何度続けば致命的なダメージになるでしょう。

例え冬場であっても月に1回程度はエアコンを動かすようにしたいです。

エアコンの修理はどこに依頼する?

車のエアコンの修理が必要となった場合、どこに依頼すればいいのでしょうか。エアコンの修理は車を扱う業者の多くで対応してもらえます。ここでは各業者の特徴を抑えていきます。

カー用品店

大手のカー用品店は整備工場が併設されていることがほとんどで、エアコンの点検や部品交換も受け付けていることが多いです。

部品の交換が必要な場合もカー用品店だと沢山の商品の中から自分の予算に合った商品を店員さんに相談しながら選べるという利点があります。

部品代だけでなく工賃も抑えられるため費用は比較的安くなりますが、交換だけではなく複雑な修理が必要な場合は対応してもらえないこともあります。

ディーラー

ディーラーはそのメーカーの車についてどこよりも正確で詳しい知識を持っています。正規代理店として整備工場もメーカーの厳しい基準を満たしていて、使う部品も正規品だけです。

部品交換だけでなく難しい修理も任せられますし、エアコン以外の点検もしてもらえるでしょう。

その分やはり費用は他のどの業者より高くなりますが、保証期間の場合は逆に無料で対応してもらえます。車を買って3年以内の場合はまずディーラーに問い合わせるようにしてください。

整備工場

民間の整備工場もエアコンの部品交換や修理共に対応しているところが多いです。

ディーラーと違い正規品以外も使うため、ディーラーと比べると費用が抑えられます。

ただ整備工場は工場によって整備の腕が全く異なり、腕のいい整備士にあたった場合とそうでない場合で修理の仕上がりに差が出てしまいます。

依頼する前にその整備工場の実績や評判を調べるようにしたいです。普段から行きつけの整備工場がある場合は安心して任せられるでしょう。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドでもエアコンの点検や部品交換などを受け付けてもらえます。ただ整備のプロではないため、故障している場合は対応が難しいでしょう。

給油のついでに点検してもらうこともできますし、いたる所に店舗があるため急にエアコンの調子が悪くなった時でも立ち寄りやすいです。

いつも行き慣れているお店だと気軽に利用できますし、費用も安く抑えられます。またガソリン割引などの特典がもらえるかもしれません。

電装屋

電装屋という名前を聞いたことがない方も多いかもしれませんが、車の中でもエアコンなどの電気が関係する部分の修理を専門にしている業者です。

もちろんカーエアコンにまつわる知識も高く、ディーラーがエアコン修理を電装屋に外注するケースもあります。

他の業者では対応しにくい外車や特別な部品交換が必要な場合などは、電装屋に相談してみるといいでしょう。

直接依頼を受け付けていないところもありますが、個人で依頼できるところも増えてきています。

まとめ

エアコンは車の中の沢山の部品が連動して動いているため、効きにくくなる原因や対処法も様々です。

フィルターやエアコンガスを交換するだけなら比較的簡単ですが、部品が故障してしまった場合は修理費用が高くなります。

ただエアコンの不調を放置しているとエンジンなど車の他の部分にも影響が出ることもあり、夏場は熱中症になる危険もあります。

おかしいなと感じたら、早めに点検や修理を行うようにしてください。

エアコンの不調を防ぐためにも日ごろからフィルターのメンテナンスや定期的な交換を心がけましょう。

関連おすすめ記事