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カーリースは自分専用の車を頭金なしで利用できる方法として、人気を集めています。
税金や車検費用も月々の支払いに含まれており、費用を一定に保てるのも大きな魅力です。
しかし、お得に思えるカーリースも、意外な費用負担で後悔するかもしれません。
この記事では、カーリースで後悔しないよう、失敗するポイントや契約時に確認したい事柄を解説しています。
契約内容や支払いの仕組みを知り、後悔しないカーリース契約を結びましょう。
目次
カーリースでよくある失敗6選
メリットの多いカーリースでも、契約内容を理解していないと「失敗した」と感じる場面があります。
よくある失敗を知り、カーリースの検討時・契約時に確認しておけば、後悔せずに済むでしょう。
途中解約できない、解約費用がかかった
カーリースは契約時に決めた期間、同じ車に乗るものとして毎月のリース代を計算するため、原則として途中解約できません。
諸事情によって車に乗れなくなってしまったり、違う車のほうがライフスタイルに合っていると感じたりしても、契約変更は不可能です。
また、中古車リースの場合、事前に車の状態を確認していないと、悪条件の車を使うことになるかもしれません。
そして、やむを得ず途中解約するなら、解約費用(違約金)が発生します。
カーリースを使うにあたり、途中解約や解約費用について理解していないと、思わぬ出費が増えます。
契約時には使用頻度や今後のライフプランを考え、適切な車や期間を選びましょう。
契約満了時に多額の費用が発生した
カーリースでは契約満了時に車をリース会社に返却しますが、現状回復や残価精算をしなければなりません。
車の状態によっては、費用負担が高額になる可能性もあります。
車体のキズやへこみ、車内の汚損や悪臭などで、修理代やクリーニング代を請求されることもあるでしょう。
契約時に決めた残価(契約満了時点での車の売却価格)に満たない状態であると判断されれば、差額を請求されます。
残価を高く設定するほど、毎月のリース代は抑えられますが、精算時の費用負担が増える要因です。
カーリースを検討・契約するときは、毎月の負担だけでなく、契約満了時にどのような費用が発生するかを理解しておきましょう。
カスタマイズができない
契約期間中は自分専用の車として利用できるものの、カーリースは借りた車であるため自由にカスタマイズできません。
後付けできるカーナビやタイヤ交換程度であれば、問題なく原状回復できるでしょう。
しかし、元に戻せないドレスアップや、機器の組み込みは不可能です。
もしも、そのようなカスタマイズをほどこせば、契約満了時に追加料金を請求されます。
車のカスタマイズをしたいなら、リースではなく購入するか、期間満了後に車がもらえるタイプのリースを選択しましょう。
走行距離制限で自由に使えない
走行距離は車の価値に直結するため、カーリースでは走行距離の制限が設けられています。
走行距離の設定は1,500km程度のものが多く、距離を超えると、契約満了時に超過料金が発生します。
超過料金への不安から、走行距離に気を使いながら車に乗るのは、カーリースの不自由さです。
なお、日本自動車工業会の「乗用車市場動向調査(2019年度)」によると、月間走行距離が1,200km以下の人は全体の9割を占めており、利用目的の多くは買い物や通勤・通学となっています。
頻繁に長距離ドライブや車での旅行をしなければ、月間走行距離は1,500km以内に収まる人がほとんどでしょう。
仮に超える月がたまにあっても、リース期間全体で平均すれば、問題ないケースもあります。
カーリースを利用する際は、車の使用目的と利用頻度を考えて、最適な走行距離のプランを選びましょう。
事故で多額の修理費用がかかった
リース会社の修理費用は、利用者の負担となるため、事故発生時は高額な負担になる可能性があります。
とくに車が走行できないような全損状態になると、リース契約もその時点で終了となり、違約金が発生します。
修理にしてもリース会社を通しての対応となるため、複数の修理先から見積もりを取って修理費を抑えることができません。
万が一のことを考えて、カーリース向けの車両保険に加入するといった対策が必要です。
また、リースプランによっては、車両保険や修理費用が補償されるものもあるので、契約時に内容をよく確認しましょう。
購入に比べて割高だった
一見、毎月の費用が抑えられてお得に感じられたカーリースでも、実は期間全体でかかった費用を見直すと、購入したほうがよかったという場合もあります。
たとえば、毎月のリース代は安いものの、ボーナス月は支払いが多く設定されており総額を計算すると車の購入代金を上回るというケースです。
あるいは、契約満了時の残価精算によって支払う金額が高くついてしまい、購入したほうが安かった場合もあるでしょう。
また、購入した車は所有財産となり、乗り換え時に下取りして新しい車の購入費用にもできます。
車は購入がよいかカーリースが良いかは、人それぞれです。
期間全体でかかる費用をシミュレーションし、最適なリースプランを選びましょう。
カーリースで後悔しないために契約時に確認する3つのポイント
よくある失敗を踏まえたうえで、カーリースで後悔しないため、契約時に確認すべき3つのポイントを解説します。
契約方式を確認
カーリースの契約方式には、オープンエンド方式とクローズドエンド方式があるので、違いを理解したうえで選びましょう。
オープンエンド方式は、車の残価を公開(オープン)して契約する方法です。
リース会社と利用者の両者で残価を決めるので、残価を高くすれば月々の負担が減少します。
しかし、契約終了時に、車が想定した残価以下の状態になると差額を請求され、手痛い出費になるかもしれません。
クローズドエンド方式は、残価を公開しない(クローズド)ので、利用者側は残価を設定できません。
結果、月々のリース代が割高になる傾向がありますが、契約満了時に残価清算しないので、費用負担せずに済みます。
どちらも長所・短所があるものの、満了時の残価精算リスクを考えると、クローズドエンド方式のほうが安心です。
その他、契約期間や走行距離の上限、事故・故障時の対応、途中解約した場合の違約金など、契約内容は詳細にいたるまで確認・理解しておきましょう。
途中解約しないための契約年数
カーリースの契約期間を長くするほど、月々のリース代は下げられるメリットがあります。
ただし、途中解約の違約金は、残りの契約期間が長いほど高額です。
リース会社は利用者に代わって車を購入し、毎月リース代を請求します。
リース代には車の価格だけでなく、税金や車検費用、自賠責保険料などに加えてリース会社の手数料や利益も含まれます。
そのため、契約期間の残りが多いほど、違約金も多く徴収しなければ、車の費用やリース会社の利益を回収できません。
年数を長く設定したものの、契約して間もなく解約しなければならなくなった場合、利用者の負担は重くなります。
契約年数が長いほど、ライフスタイルが変化する可能性も高くなるでしょう。
たとえば結婚・出産により家族構成が変われば、使いたい車も変わるものです。
転勤・転居により、車を使わなくなるかもしれません。
こうした変化により、途中解約の違約金を支払わなくて済むよう、途中解約せずに同じ車を使える年数を考えて契約しましょう。
カーリース専用の任意保険
カーリースの場合、強制加入となる自賠責保険は車の所有者であるリース会社が加入しています。
しかし、任意保険については、利用者が必要に応じて加入しなければなりません。
自賠責保険では事故相手が死傷した場合の補償のみとなるため、運転者・同乗者や物損、破損したリース車への補償を考えるなら、任意保険への加入が必要です。
ただし、カーリースでは車の所有者と利用者が異なるため、保険適用されない任意保険もあるので注意しましょう。
最近は、カーリース専用の補償内容を設定した任意保険も登場しています。
事故発生時の車両補償はもちろん、全損した場合の違約金も特約でカバーされるものもあり、安心してリース車を使用できます。
リース会社によっては、このような任意保険も費用に組み込んだプランを用意している場合がああります。
リース代には何が含まれているのかもきちんと把握しておきましょう。
まとめ
カーリースは月々の負担を一定額にできるメリットがありますが、契約内容を理解していないと、思わぬ費用負担や制限により、「失敗した」と後悔する場合があります。
- 契約方式を確認し、残価精算で高額な負担が発生しないクローズドエンド方式を選ぶ
- 契約期間の途中で解約することがないよう、適切な契約年数にする
- カーリース専用の任意保険に加入し、もしものときに備える
これら3つのポイントを押えれば、後悔せずにカーリースを利用できます。
ありがちな失敗を理解し、カーリースの契約で後悔しないようにしましょう。