引越しをすると、車検証に記載された住所も変更する手続きが必要になります。引越し後15日以内に「変更登録」の手続きをしないと罰則の対象になるため、早めの対応が欠かせません。
手続き方法は、運輸支局等(軽自動車は軽自動車検査協会)の窓口で行う方法と、ワンストップサービス(OSS)を使ってオンラインで行う方法の2通りがあります。
本記事では、車検証の住所変更に必要な書類・費用・手続きの流れを窓口・オンラインの両方について解説し、軽自動車の場合の注意点もあわせて紹介します。掲載内容は公開時点で確認できた公的情報にもとづいています。制度や金額は変更される場合があるため、実際の手続きの際は運輸支局等やOSS公式サイトの最新情報をあわせてご確認ください。
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OSSとは?

ワンストップサービスOSSは、車関係の手続きと手数料や税の納付をまとめてオンラインで行うことができる国土交通省運営のサービスです。
2005年に地域限定で始まったサービスですが、2017年から全国で使えるようになっています。
もともとOSSは新車新規登録申請のためのサービスでしたが、現在では中古車新規登録や引越しなどに伴う変更手続きなど12種類の手続きで利用可能です。
車検証の住所変更は『変更登録』に該当します。
OSSができる前は車に関する手続きは運輸支局や各都道府県の税事務所それに警察署に出向いて行う必要がありましたが、このサービスが始まったことで手続きする人の負担が軽減されました。
販売店などの業者と車の所有者個人の両方が利用できます。
OSSで申請できる手続き一覧|住所変更に該当するのは「変更登録」
OSSでは、自動車の登録に関する複数の手続きをオンラインでまとめて申請できます。以下は申請種別ごとの内容と、住所変更との関係を整理した一覧です。用語が似ているため、「移転登録=所有者の変更」「変更登録=住所・氏名の変更」と区別して覚えておくと分かりやすくなります。車検証の住所変更に該当するのは「変更登録」です。詳しい必要書類や手続き方法は、後述の「変更登録(車検証の住所変更が該当する手続き)」で解説します。
| 申請種別 | 内容 | 住所変更との関係 |
|---|---|---|
| 新車新規登録 | 新車を初めて登録する手続き | 該当しない |
| 中古車新規登録 | 登録が抹消された中古車を再登録する手続き | 該当しない |
| 移転登録 | 売買・譲渡などで所有者を変更する手続き | 該当しない |
| 変更登録 | 住所・氏名などを変更する手続き | 該当する |
| 一時抹消登録 | 車を使用しない間、登録を一時的に抹消する手続き | 該当しない |
| 永久抹消登録(還付なし) | 車を解体するなどして登録を永久に抹消する手続き | 該当しない |
| 永久抹消登録(還付あり) | 永久抹消登録と併せて自動車税等の還付を受ける手続き | 該当しない |
| 移転一時抹消登録 | 所有者変更と一時抹消登録を同時に行う手続き | 該当しない |
| 移転永久抹消登録(還付なし) | 所有者変更と永久抹消登録を同時に行う手続き | 該当しない |
| 移転永久抹消登録(還付あり) | 所有者変更・永久抹消登録・還付を同時に行う手続き | 該当しない |
| 変更一時抹消登録 | 住所等の変更と一時抹消登録を同時に行う手続き | 一部該当 |
| 継続検査 | 車検(車検証の更新)の申請手続き | 該当しない |
新車新規登録
新車新規登録は新車が購入されたときに必ず必要な手続きです。
運輸局への新車新規登録申請、警察署への車庫証明、都道府県税事務所への自動車税申告をまとめてすることができます。
購入者ではなくディーラーなどの販売者が行います。
中古車新規登録
中古車新規登録は中古車購入時に販売者が行う必要がある手続きで、この手続きを行うことで中古車をもう一度公道で走らせられるようになります。
該当する手続きは運輸局への中古車新規登録申請、警察署への車庫証明、都道府県税事務所への自動車税申告の3種類です。
移転登録
移転登録は車の名義変更に必要な手続きです。
この項目で申請できるのは運輸支局等への移転申請、警察署への車庫証明、都道府県税事務所への自動車税申告になります。
変更登録(車検証の住所変更が該当する手続き)
車検証の住所変更は「変更登録」に該当し、引越し後15日以内に運輸支局等への申請が必要です。この申請では、登録手続き・警察署への車庫証明・都道府県税事務所への自動車税申告をまとめて行えます。普通車は運輸支局等、軽自動車は軽自動車検査協会が窓口となる点に注意してください。必要書類や費用は後述の各セクションをご確認ください。
一時抹消登録
一時抹消登録は長期間日本から離れる等の理由で、一定期間車を使わなくなる際に行う必要がある手続きです。
運輸局等への一時抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告をまとめて行えます。
永久抹消登録(還付なし)
永久抹消登録(還付なし)は自動車を解体したり災害で車が壊れた場合に行う必要がある手続きで、自動車重量税還付が必要ない場合の手続きです。
運輸局への永久抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告が含まれます。
永久抹消登録(還付あり)
永久抹消登録(還付あり)は自動車を解体したり災害で使えなくなった場合に必要な手続きで、尚且つ自動車重量税還付が必要なケースで行います。
運輸局への永久抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告が該当します。
移転一時抹消登録
移転一時抹消登録では移転登録と一時抹消登録をまとめて行います。
申請できるのは運輸局への移転登録申請と一時抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告(移転と一時抹消分両方)です。
移転永久抹消登録(還付なし)
移転永久抹消登録(還付なし)は移転登録と自動車重量税の還付がない永久抹消登録を同時に行うための手続きです。
この項目に含まれるのは運輸支局等への移転登録申請と永久抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告(移転と永久抹消分両方)になります。
移転永久抹消登録(還付あり)
移転永久抹消登録(還付あり)には移転登録と自動車重量税の還付が必要な永久抹消登録に関する手続きがまとめられています。
運輸支局等への移転登録申請と永久抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告(移転と永久抹消分両方)を行います。
変更一時抹消登録
変更一時抹消登録は変更登録と一時抹消登録の両方とも必要な場合に選択します。
運輸支局等への変更登録申請と一時抹消登録申請、都道府県税事務所への自動車税申告(変更と一時抹消分両方)をまとめて行います。
継続検査
継続検査は車検の際に必要な手続きです。運輸局等への継続検査申請をすることができます。
窓口(運輸支局・軽自動車検査協会)で車検証の住所変更をする方法

OSSが登場する以前から利用されてきた方法で、現在も運輸支局等や軽自動車検査協会の窓口に出向いて住所変更をすることが可能です。マイナンバーカードなどの電子申請の準備が難しい場合や、書類を直接確認しながら進めたい場合には、この従来からの窓口手続きが適しています。
車検証の住所変更(変更登録)をする際には新しい車庫証明の提出を求められるため、まずは車庫証明の取得から始めます。
車庫証明を取得する手順はこちらです。
- 管轄の警察署へ行き車庫証明取得に必要な書類を受け取る
- 受け取った書類に記入を済ませ警察署に提出する
- 申請から3日〜7日後を目安に車庫証明を受け取りに行く(交付までの日数は地域により異なるため、余裕を持って申請してください)
車庫証明を受け取ったら、車検証の住所変更(変更登録)を行います。普通車は引越し先を管轄する運輸支局等へ、軽自動車は軽自動車検査協会へ直接出向き、必要書類を提出します。車の所有者本人ではなく家族などが代わりに手続きする場合は、委任状が必要です。
この変更登録の手続きは、道路運送車両法に基づき引越しから15日以内に済ませる必要があります。警察署の車庫証明の申請受付も運輸支局等も平日しか営業していないことが多いため、引越しから間もない忙しい時期に何度も出向く必要が出てくる点には注意が必要です。必要書類・費用・軽自動車の場合の違いは、以下でそれぞれ詳しく説明します。
オンラインでの車検証の住所変更方法

OSSを使いオンラインで車検証の住所変更をする方法を説明します。
オンライン申請に必要なものもあわせてご確認ください。
必要な手続き
車検証の住所変更をオンラインでする場合、次の3つの手続きをセットで行うことになります。
- 警察署への保管場所証明申請と保管場所標章交付申請(車庫証明に関する手続き)
- 運輸局への車検証の変更登録申請
- 都道府県税事務所への自動車税申告
オンライン申請(OSS)での住所変更の流れ(5ステップ)
必要書類の準備ができたら、OSSで変更登録の手続きを進めます。準備するものは前の見出しで解説済みです。手続きは次の5ステップで進みます。
- OSSの変更登録ページで利用規約に同意する
- 申請情報を入力し、必要書類とあわせて送信する
- システム上で審査の状況を確認する
- 案内に従って、保管場所証明申請手数料・保管場所標章交付手数料・検査登録手数料を然るべきタイミングで電子納付する
- 保管場所標章・保管場所標章番号通知書・新しい車検証を自宅で郵送により受け取る
OSSの変更手続きのページはこちらです。
手数料の金額や支払方法、書類到着までの目安日数は、申請画面の案内に従って確認してください。
オンライン申請(OSS)で準備するもの
OSS申請の前に、以下を手元に準備しておくとスムーズです。
- マイナンバーカード(電子証明書入り):本人確認と電子署名に必要
- ICカードリーダー:マイナンバーカードの情報を読み取るために必要
- 旧住所が記載された車検証:現在の登録内容の確認に必要
- ナンバー(自動車登録番号):申請車両の特定に必要
対応OS・ブラウザや暗証番号などの動作環境は変更される場合があるため、事前に公式サイトで確認してください。
ご自分のケースがOSSの利用条件を満たしているかは、こちらのページからご確認いただけます。
オンラインで住所変更するメリット

先程も触れましたがOSSの運用が始まっても、これまでと同じように警察署や運輸局で直接手続きすることができます。
ただ、オンラインで住所変更をすると以下のようなメリットがあります。
引っ越し後15日以内に運輸支局に行く必要がない
オンラインで車検証の住所変更の一番のメリットはやはり、引越しで忙しい時期にわざわざ警察署や運輸局に行く必要がないことでしょう。
以前はOSSで申請したとしても新しい車検証やナンバープレートを運輸局まで取りに行く必要がありました。
でも2022年1月4日よりこのルールが変更になり、新しい車検証の交付は郵送で行い、ナンバープレートの交換は次の車検の時にすればいいことになりました。(車検の前に自主的に交換することもできますが、自分の好きなタイミングで運輸局に引き取りに行けます)
引越しから15日以内に手続きをしないといけない点は変わりませんが、運輸局等に出向かないといけないのと自宅でオンラインで手続きできるのとでは手間が全く変わります。
必要な書類がわかりやすい
これまでは車検証の住所変更をするためにまずは警察署で車庫証明をとったり、市役所で住民票をとったりと、色々な書類を集める必要がありました。
一方、オンライン申請だとマイナンバーカードが使えますし、車庫証明も同時に申請できます。
しないといけない手続きがまとまっているため手続きが簡略化されていますし、必要書類やすべきこともわかりやすくなっています。
オンライン申請(OSS)の注意点とデメリット

オンライン申請(OSS)は運輸支局等へ出向く手間を省ける便利な手続きですが、誰にとっても最適とは限りません。マイナンバーカードや読み取り機器の準備、対象車種の制限、審査にかかる時間など、事前に知っておきたい注意点もあります。ここでは記事内で確認できている事実をもとに、窓口手続きとの選び分けに役立つポイントを整理します。
マイナンバーカードと読み取り機器の準備が必要
OSSでの申請には、電子証明書が搭載されたマイナンバーカードと、それを読み取るICカードリーダーやNFC対応スマートフォンが必要です。カードの発行や電子証明書の設定には日数がかかる場合があるため、これから取得する場合は手続きに間に合わない可能性があります。マイナンバーカードを持っていない、または読み取り機器を用意できない場合は、無理にオンライン申請を選ばず、運輸支局等の窓口で手続きした方がスムーズなケースもあります。
利用できない車・所有形態がある
OSSはすべての自動車・所有形態で利用できるわけではありません。例えば事業用として登録されているタクシーやレンタカー、複数人での共同所有となっている車などは、OSSの対象外となる場合があります。こうした条件は車両の用途や登録形態によって細かく異なるため、申請前に必ず公式サイトの申請条件簡易チェックページで対象になるかを確認しましょう。チェックの結果OSSを利用できないと分かった場合は、運輸支局等または軽自動車検査協会の窓口で従来どおりの手続きに切り替えて申請する流れになります。
審査や書類の受け取りに日数がかかる
OSSはオンラインで申請手続き自体は完結しますが、その後の審査は運輸支局等の行政機関が稼働している時間内で行われるため、休日や夜間に申請してもすぐに処理されるわけではありません。また、審査が完了した後に交付される新しい車検証や保管場所標章は郵送で届く仕組みのため、申請から手元に届くまでには一定の日数がかかり、即日交付は受けられません。引越し後15日以内という期限を考慮すると、余裕をもって早めに申請しておくことが大切です。
全体のポイント総括
引越しに伴う車検証の住所変更がオンラインで完結するようになったことで、以前よりぐんと便利になりました。
マイナンバーカードとICカードリーダーは必要ですが、これは今後様々な手続きでも必要になるものです。
オンラインで変更手続きできないケースもあるので、事前にHPで要件に一致するかどうか確認をしておいてください。
オンラインでも引越しから15日以内に変更手続きしないといけないので、早めに手続きするようにしてください。
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【初心者でもわかる】この記事のまとめ
「車検証 住所変更」に関してよくある質問を集めました。
引越しから15日以内に「変更登録」の手続きを行う必要があります。道路運送車両法により義務付けられており、期限を過ぎると罰則の対象となる可能性があるため、引越しが決まったら早めの準備が必要です。
主に以下の4点を事前準備する必要があります。
・電子証明書が搭載されたマイナンバーカード
・ICカードリーダー(またはNFC対応スマートフォン)
・旧住所が記載された現在の車検証
・申請車両のナンバー(自動車登録番号)
即日発行はされません。オンラインで申請しても審査は行政機関の開庁時間内に行われるほか、新しい車検証や保管場所標章は後日自宅へ郵送で届く仕組みのため、手元に届くまでに一定の日数がかかります。
